Nobuyuki Takahashi’s blog

2008年 8月 12日のアーカイブ

旅が好きなのは

2008年 8月 12日

その後ヒッチハイクでチベットへ/ラサにて

その後ヒッチハイクでチベットへ/ラサにて

私は旅が好きだ。普段の日常では気がつかない些細なことがふと浮き彫りになって感じられ、自分の感覚の触手がわっと広がるような気がするからだ。
たとえば、私がインドに行ったときのこと。カルカッタの安宿で同じドミトリーの部屋に泊まった日本人旅行者。この時はほとんど話もせず、旅を続けた約一ヶ月後、ばったりデリーの雑踏の中で再会。いっしょに食事をする。お互い旅の行き先も何も語らず別れ、その後ネパールのカトマンズのとある通りでまた再会。さすがにここまで会うと、偶然ではない気がしてくる。そこからは約一週間カトマンズからヒマラヤがのぞめるポカラまで一緒に旅をする。ゆったりとした時間の中でとりとめのない話をしながら過ごした旅の日々は忘れられないものとなった。この広い地球の表面に這いつくばる塵のような私たちが、しかも自国を離れた土地で3回も出会う。こんなこと確率にしてみたらどれぐらいのものだろう!
旅はだからやめられない。またこの種のエピソードを思い出したらここに書こうと思う。いっぱいあるからね。
さて、ここからが大事だ。私たちの日常は何気ない出会いの繰り返しが編み込まれている。友達になる。仲間になり仕事する。恋人になり、夫婦になり、こどもが生まれる。すべてはびっくりするような確率の偶然の重なり合いだと思ったら、どうでもいい些細なことがとてもすてきなことのように感じられる。どれ一つ無駄なんかないんだ。
旅はできるだけ予定をたてないで出かけることをお勧めする。宿も予約しない。行き先もその時々できまぐれに変更すればいい。その先々で小さな奇跡は起こる。