Nobuyuki Takahashi’s blog

2009年 2月 5日のアーカイブ

アンケート調査コンサルティング

2009年 2月 5日

テキストマイニングソフトにかけたアンケート調査の結果を分析する

テキストマイニングソフトにかけたアンケート調査の結果を分析する

2月5日13:00、名古屋大学から川口潤先生、北神慎司先生がみえる。今日はやさしい美術プロジェクトが継続して来たアンケート調査に関するアドバイスをいただくために、諸先生方を招いた。
考えてみれば、美術作品はアンケート調査や定量的な指標に当てはまるものとは対極にあると言ってよい。それは美術史を見ても明らかだ。作品や作家に人気投票をしたものはいないし、作品の評価をまじめに定量化することは皆無と言ってよい。しかし、私たちが活動する場所は病院であり、公共スペースでもあることから、そうした場所に長期的に活動を継続するには定量的な説得力が必要になってくる。医療の現場で、例えば新薬を開発するには膨大な調査と調査結果の分析に裏打ちされて、使われるようになるのが普通だ。科学的根拠、エビデンスが問われるのだ。
私たちは医療の現場と連携してアート・デザインの取組みを行なっている。だからこそ、定量化できない、感覚的な事柄をあぶり出していくことで病院で取組む上である目安になる指標が得られるのではないか、という期待がある。もちろん得られる指標に振り回されてはならないが、感覚的であることにおぼれないために、ある程度客観的に見つめていく視点があるべきである。もう1つ期待がある。それはこうした調査および分析によって、病院にいる人々が感じる普遍的な要素を抽出できるかもしれないのだ。それは私たちの想像の範囲、形態や色彩、表現のジャンルなどとは異なる属性との結びつきになるかもしれない。
トラスティアのテキストマイニングソフトの使い方、精度をあげるための評価の読み方やテクニックについて両先生から講義していただく。
目からうろことはこのことだ。大変勉強になる。異分野との協働のおもしろさはここにある。詳しい報告は来年度の記録誌に掲載する。