Nobuyuki Takahashi’s blog

2009年 2月 14日のアーカイブ

バレンタイン 名港ミュージアムタウン

2009年 2月 14日

ドングリ広場に設置された冨永氏の書道作品

ドングリ広場に設置された冨永氏の書道作品

午後に名古屋港に行く。+Gallery projectとして協力している、町中を舞台にしたアートイベント「名港ミュージアムタウン」を見に行く。やさしい美術プロジェクトのメンバー小林、山本、+Gallery projectの平松、冨永が参加している。
まず、チラシにインフォメーションセンターが明記されているのが好印象だ。ビエンナーレなどの巨大な展覧会でも、どこにまずアクセスしていいのかわからないものもある。これではいつまでたっても正確な情報にたどり着けないし、知っている人同士の内輪の展覧会を脱することができない。
メンバー山本の作品は和菓子屋のショーケース内に展示されている。店内に入って行くと店主が快く迎えてくれる。何気ないことだが、これがアーティストと住民のコミュニケーションがとれている証拠となる。作品は木製のスプーンに盛りつけられたようなオブジェ。店主さんはこの作品に本当に抹茶の粉をトッピングしたそうだ。ついつい我が家族にお土産を買う。メンバー小林は旅館裏の路地にドローイングが展示されていた。ドラえもんに登場する土管がある空き地がありそうな路地の壁にマジックで描かれた画面が妙にはまっている。
20:00帰宅。慧地と奥さんとでマクロビオテックのチョコレートケーキを作って待ってくれている。ワインの栓を抜く。昨年のオーストラリアでの学会発表の際にお世話になったルスとデイビッドから送ってもらったshirazのワイン。甘い香りが鼻に抜けるが、味はけっして甘ったるくない。うまいっ。瓶が寸胴でなく、少しテーパーがかかったおしゃれなもの。贅沢そのものだ。よーし、明日はたまっている仕事がんばるぞ。

shirazのワイン。この色この香り…

shirazのワイン。この色この香り…

マクロビオテックのデザート。クリーム部分は豆腐でできている!

マクロビオテックのデザート。クリーム部分は豆腐でできている!

森ラックス

2009年 2月 14日

14:30足助病院にて研究会。私は文部科学省からの質問に対して回答を準備するため、出発が遅れる。メンバーとは別に自家用車を走らせ、10分遅れて到着。
心なしか発表するメンバーの元気が無い。疲れているのはわかるが、病院サイドの皆さんに元気よくプレゼンテーションしてほしい。だって元気を持ってくるプロジェクトでしょう。ちがう?
「森ラックス」はメンバー古川が取組んでいる作品で、内科処置室の天窓(360センチ×80センチ)に布に描いた作品を展示する。この作品はいくつかの挑戦がある。まず、視点について。患者さんがベッドに横たわり、見上げたところに作品を展示するということ。二番目にバックライトで観る絵画であること。天窓から差す日の光を遮らず、かつ透過した光の中で絵柄が表現されていなければならない。夜になれば外光の照度が落ちて室内照明に照らされる。その状態でも作品として成立しなければならない。
絵画の常識を越えた表現形式ではあるが、古川はのびのびと画面に挑んでいる。その大らかさが本制作では発揮されるだろう。完成が楽しみである。
病棟に行くと「えんがわ画廊」に手作りのおひなさまが飾ってある。えんがわ画廊はそれぞれの病室の傍らにある小さな企画画廊で、一年通じて展示がえを行なっている。年間行事のプロデュースは今回のような季節を重要な要素と捉えてえんがわ画廊と連携しながら進めている。病棟に院内で行なった手作りおひなさまを作るワークショップには30名ほどの患者さんの参加があったそうだ。完成した作品はプロの仕事のような質感ではないが、別の質の高さというものを感じる。そのものがそこにあることの意味の強さと言うか…。すばらしい企画だ。
19:00足助病院を出る。その足で大学までもどる。文部科学省への回答がまだ完成していなかったからだ。質問の内容についてどのように答えるか。聞かれていないことまで答える必要は無いが、必要なことにきちんと答えていないと次の質問がくるだろう。慎重に言葉ひとつひとつを吟味する。
23:00回答が完成し、帰路へ。まだ夜は長い。