Nobuyuki Takahashi’s blog

2009年 6月 27日のアーカイブ

妻有アートトリエンナーレ準備 27日

2009年 6月 27日

作品 こんにちは、妻有。はすでに始まっている。

作品 こんにちは、妻有。はすでに始まっている。

27日
7:00 起床。加藤くんは就寝時と同じ位置で作業中。徹夜仕事になったようだ。
朝食を済ませ、ミーティングを行う。個別の予定を完了して行けば問題ないようだ。私は奥8ギャラリーの整備作業をする予定だ。
10:00になりホームセンターに材料を買い出しに行く。赤塚の「アサガオのお嫁入り」のための足助アサガオ用土やプランター等で一回車が満杯になり、病 院まで荷下ろしに行く。その間、メンバー浅野に木材の裁断と材料のリサーチを頼んでおく。ホームセンターには明らかに芸術祭関係者と思われる輩と出会う。 作品材料などを買い出しにきているのだろう。皆引き締まった表情をしている。
結局午前いっぱい買い出しで時間が過ぎてしまった。食後、私はいよいよ奥8ギャラリーの整備にとりかかる。芸術祭スタート時にはMorigami園と題し て、奥8ギャラリーと名付けた奥八畳間の床一面におりがみの木を植えて森を育む参加型プログラムを予定している。まずは畳をはがす作業。畳は最近のスタイ ロフォームを使った簡易的なものではなく、藁

床の下地の工事。

床の下地の工事。

とイグサを使った本格的な畳。ずっしりと重く、男性でも運ぶのはきつい。畳をはがしてみて驚く。なんと囲炉裏 の跡が出てきた。しかもほかの床板面より2センチほど飛び出している。この上にコンパネを敷き、折り紙を植えて行くのだが、フラットな面を出すためには、 この囲炉裏部分だけ周囲のレベルを底上げしなければならない。さて、作業するにも木材がない。またホームセンターに買い出しだ。
猛烈な勢いで床板に桟を打ち付ける。こうした作業は慣れている。何事も経験しておけば、少々の問題に動じることはない。その作業の間、浅野の作品取り付け部分の大工仕事を教える。慣れないながらも一生懸命。よしよし。
あっという間に夜。スタッフ井口に炊事をたのむ。病院作業組も病院から作業を終えて帰ってくる。皆汗でべたべただ。
食後は全員で温泉に行く。その前に十日町病院の事務長補佐である泉沢さんから教えられた、蛍生息地に向かう。幸い、温泉の近くにあり、ついでに寄るには都合が良い。
街灯のない山にさしかかる頃、何台かの車が停まってハザードをたいている。そう、蛍がそれに呼応して明滅するのだ。すぐに傍らに車を停め、外に出る。

蛍の飛跡。見えますか?

蛍の飛跡。見えますか?

ものすごい数の蛍がゆったりとしたリズムで明滅している。暗闇に浮かぶ光の点は非日常的な距離感を生む。まるで宇宙空間を漂っているようだ。これが、例 の、蛍かー。先日お会いした著名なアーティスト宮島達男氏も絶賛していた蛍。宮島さんの作品に通じるものがある。昆虫の営みに人の想像が重なる。じんと滲 みてくるあたたかさを持つ光…。
温泉で汗を流し、やさしい家に戻る。私と川島でやさしい家2階の南側窓にプロジェクション用スクリーンを貼り、プロジェクターで実際に上映してみる。この 映像は十日町病院の病棟からも見ることができる。家が発光しているようで美しい。良い効果が望めそうだ。加藤くんと井口はさらに修正が必要なサーバーシス テムの作業を引き続き行う。後は任せることにする。
2:30 就寝。