Nobuyuki Takahashi’s blog

2009年 7月 25日のアーカイブ

大地の芸術祭 オープン前夜

2009年 7月 25日

17人がおにぎりをほおばる。

17人がおにぎりをほおばる。

6:00起床 と同時にやさしい家周辺の草刈りを始める。熱くなる日中は熱中症になりやすい。朝の涼しい間に肉体労働を済ませよう。何人かは朝食のまかないを担当する。おにぎりをたくさんにぎった。人数が人数なだけに、あっという間に一升、ニ升とお米が消費されて行く。
24日に展示ができなかった作品、手直しや加工が必要になった作品を今日25日に病院へ搬入する。
やさしい家は明日26日のオープンに向けて作品の設置作業で大忙しだ。窓ふき、床ふき、障子の張り替えなど、まだまだ仕上げまで時間がかかりそうだ。
庭も下草を徹底的に抜く。藤の蔓は私が剪定する。大島の土で制作された焼き物の作品を庭に配置する。石と陶器の対比が面白い効果を生んだ。
HIMMELI(ヒンメリ)を病院のディルームに展示することになった。手術を待っているご家族が少しだけリラックスするスペースだ。使っている素材が藁だと説明しなければ地元の方達でも素材を言い当てるのは難しい。外光に照らされて藁が金色に輝く。
午後にリーダー川島を連れて病院に行く。河合正嗣さんの肖像画と日比野靖さんのペインティングを設置するためだ。合わせて昨日に搬入した作品やデザインツールの設置状況を確認しに行く。

表示パネルを制作する

表示パネルを制作する

河合正嗣さんの「110人の微笑む肖像画」シリーズを日替わりで紹介して行く企画。設置場所の待合い付近は目立った照明がないので、蛍光灯をパーテーション内に仕込み、作品がくっきりと見ることのできる展示に仕上げた。日比野さんの作品は4枚の組み作品なので設置イメージは事前に知っていたものの、適切な壁面が見つからず、4枚を並列してみせる展示になった。
福井は前回の大地の芸術祭で「みぢかな絵画」というワークショップを実施した。今回はこの地方独特の雪から窓ガラスを保護する雪がこいの角材を差し込む金具を応用してオーナメントを制作した。殺風景な中庭の風景にリズムを与えている。
市川は昨日徹夜で天蓋のオブジェに刺繍を施した。陰っていた授乳室に光が差し込んでいるように感じる。
作業を終えてやさしい家に戻る。と、バナーがバランスよく設置されている。横井教授にぜひ見てもらいたい。すばらしい出来映えだ。バナーが掛けられたところでやさしい家のエクステリアを整える。家主さんが毎日水をやる草花も軒先に並べることにする。
2階にあがるときもちのきのみの部品を手分けして制作している。一丸となって作業を進めている。
夜中になり、力尽きた者から2階に退去する。男も女もこの際細かいことは気にせず、雑魚寝である。私は人が往来しなくなった階段にモニターとDVDを設置する作業を進める。
天野の立体版絵本は作品が小さいだけに家の情景をいかにうまく借景して展示するかがカギだ。それによってスケール感がかなり違ってくる。赤塚の写真は「アサガオのお嫁入り」の結納式、結婚式の写真を前8ギャラリーで展示するが、思うように作業がはかどらない。
明け方仮眠をとり、再び1階に降りてくると作業を続行していた赤塚と天野が道具をにぎりしめたまま行き倒れて寝ている。皆どろどろに疲れているのだ。私が作業を再開すると皆眠たい目をこすりながらも起きて来て作業を始める。
最後は赤塚の写真作品の設置。まるで昔からそこにあったかのような結婚式の記念写真を目指している。
さあ、いよいよ、明日(というか、今日)大地の芸術祭開幕である。

00001番を狙っていたけれど

00001番を狙っていたけれど