Nobuyuki Takahashi’s blog

2009年 8月 15日のアーカイブ

たくさんのエピソード

2009年 8月 15日

阿部さんからいただいたぷりぷりコーン

阿部さんからいただいたぷりぷりコーン

連日暑い中、たくさんの方がやさしい家に来てくれている。結果から言うと133名の来場者。スタンプラリーを押すだけであれば、ひるむこともないが、私たちの応対の仕方は来場者個々に丁寧に説明することにしているので、全くすき間のない忙しさである。でも、たくさんの方々お会いできるということはそれだけ分のエピソードもまた残る。今日のいくつかのエピソードを紹介しよう。
8:00すぎ 昨年まで十日町病院の看護師長を務めておられた阿部さんが車で寄ってくれる。ゆでたてのスイートコーンとキュウリの漬け物をどっさりいただいた。コーンはすぐそのまま皆でいただく。ぷりぷりで気持ちいい甘さ。
12日にエフエムとおかまちのパーソナリティー佐藤さんが取材のため来訪。今日そのインタビューの様子が放送された。佐藤さんは私と同世代で、共感する何かを感じた気がした。このやさしい家には小学生たちが常連で毎日遊びにくる。Morigamiを折ったり、凸凹昆虫ワークショップに参加したり。その子たちにとって私たちはどのように映るのだろう。佐藤さんが言うには十日町には「大学生」がいないのだそうだ。だから、子どもたちは大学生という人種に興味津々なのである。
あるお客さんが入ってくるなり、「ここは普通の民家じゃないですかー。」とおっしゃる。この大地の芸術祭で行われている空き家プロジェクトとは少し趣が違うのだ。家を再生するというよりは家が家として蘇ったというのが近いかもしれない。
またあるお客さんは、「前回のトリエンナーレでは、非公開でしたね。気になっていました。ずっとホームページでチェックしていました。私にとってはまぼろしのプロジェクトだったんです。」ようやくその目で確かめることができたやさしい美術。会話は大いにはずんだ。
私と同年代の男性は玄関で少し佇んでいて、「僕、ここに来たことありますわ。この家の建具の修繕に何年か前に。」これには驚いた。やさしい家が人を呼び寄せているような気さえしてくる。
夕方一番最後に来てくださった初老の男性は厳しい表情を浮かべながらやさしい家に入って来た。その方は私が作品や活動の内容を説明している間終始無言で、何かにご立腹なのかと思うほどだった。最後玄関に見送りに出ると「他の展示とここは違うね。とってもあったかかったよ。」と笑顔でおっしゃった。ガッツポーズしたいぐらいうれしかった。これは今日の最高ヒット。

シャボン玉と大島焼

シャボン玉と大島焼