Nobuyuki Takahashi’s blog

2009年 9月 26日のアーカイブ

妻有 再びやさしい家は樋口家に

2009年 9月 26日

やさしい家で最後の朝食を

やさしい家で最後の朝食を

7:00 起床。朝ご飯は昨日お疲れさま会を開いたお店のママがつくってくれたおにぎりをいただく。顔なじみになったパン屋さんのパンもいただく。
8:00 やさしい家の作品撤去、後片付けにはいる。大地の芸術祭最終日に時間がない中しっかりと後片付けしてくれていたおかげで、先は見えている。手分けしてすばやく作業して行く。
9:00 家主さんである樋口道子さんがやさしい家に寄ってくれる。昨日私が樋口さん宅にうかがう予定だったが隙間がなく、今日お仕事の前に立ち寄っていただいたのだ。
樋口さんがいなければやさしい家もない。快く貸していただいたおかげで私たちはどれほどの貴重な体験と、充実した日々が送れたことか。感謝の気持ちでいっぱいになる。名古屋の手みやげのほか、スタッフ井口の好意でモビールプラネット数点をプレゼント。とても喜んでいただいた。作業中だったメンバー全員を呼ぶ。皆で樋口さんに一礼「ありがとうございました!!」樋口さんは「やさしい美術は私の一押しの作品のひとつでした。」と、最高の褒め言葉。私たちにはもったいないですー。
片付けは気持ちがよいほどさくさく進む。機材の撤収と梱包、生活用具や道具などの撤収、配線関係の現状復帰、念には念を入れた掃除…。
12:00 驚くべき集中力とチームワーク片付け作業はすべて終了。昼食はことあるごとに食べに行っていた近所のそば屋に行く。
13:00 バスがやさしい家前に停まる。片付けたものをすべてバスに積み込む。かなりの荷物の量。これはもう立派な引っ越しである。荷物が無くなって行く「やさしい家」は 「樋口家」の空き家になって行く。メンバー全員がそのことに気づいているが、じっくりと正視できない。

生活感のなくなった台所

生活感のなくなった台所

13:30 再び空き家になった樋口家をあとにする。「やさしい家」は私たちやさしい美術プロジェクト、十日町病院の方々、来場いただいた方々の記憶の中に永遠に生き続ける。私は最後に脱帽して樋口家に一礼。「ありがとうございました。」
50日間、皆で助け合いながらやさしい家を運営した。滞在している人数が少ない時は代わりがいないために、無理がたたって体調を崩す者もいた。わざわざ時間を作って自費でやさしい家まで当番に来てくれたメンバーもいる。スタッフ井口や赤塚には私から無理を言って人数の少ないやさしい家の管理人をお願いしてなんとかしのいだこともある。スタッフ井口はそのため、1つも大地の芸術祭の作品を鑑賞しないでいた。私はそれがとても気がかりだったので、片付けが早く終わったことをいいことに、作品鑑賞に出かける。
14:00 妻有地域を北上してうぶすなの家、みしゃぐちを鑑賞。

名作「再構築」の部分

名作「再構築」の部分

15:00 行武治美さんの「再構築」を鑑賞。人が少ないためにじっくりと堪能する。すすきが銀色にたなびいて美しい。
15:30 名古屋に向けて出発。疲れと寂しさでバスの中では皆無口のまま帰路につく。
21:30 名古屋造形大学に着く。皆で一斉に荷物をバスからおろし、プロジェクトルームまで運び入れる。
22:00 春日井駅解散。
お疲れさまみんな。
しばらくはこの余韻にひたっていたい。皆そうにきまっているー。