Nobuyuki Takahashi’s blog

2009年 10月 17日のアーカイブ

妻有お疲れさま会

2009年 10月 17日

世界一のメンチボール

世界一のメンチボール

19:00 メンバー浅野の家族が経営する洋食店に行く。この夏、妻有アートトリエンナーレ2009の関連事業として新潟県立十日町病院での活動と病院と地域をつなぐ中継地点として空き家活用プログラム「やさしい家」を実施した。今日はそのお疲れさま会である。
総勢21名。妻有に関わったほとんどのメンバーが集結した。私は奥さんと二人のこどもたちと同伴。こどもたちも久しぶりの再会でちょっと緊張気味だ。一夏を遊んで過ごしたお兄さん、お姉さんたちだ。すぐ、また、打ち解けるはず。
慧地は一番大好きなスタッフ赤塚の似顔絵を描き始める。メンバー岡村ともやさしい家にいたときのように絵を描いて遊ぶ。慧地にとって、「描く」ことはコミュニケーション。やさしい美術の大切な部分をしっかり受け継いでくれている。美朝はスタッフ泉とスタッフ井口を巻き込んで、テーブルクロスを海の波に見立てて大はしゃぎ。
大地の芸術祭が終わってもう一月が経つ。それでも、この夏に皆で経験した日々が色あせることはない。
「足助病院での温かで神聖とさえ思える取組み」とは創設からずっとやさしい美術に関わって来たスタッフ平松の言葉である。私はディレクターとして、どのような規模の活動になろうとも、この平松の言う取組みを私たちは実行できているか、自問自答してきた。今日のこのお疲れさま会でこれまでの日々を振り返ってみて、創設当時のスピリットが確実に生きている、と感じた。それは受け継ぐというより、感情の心棒の部分が互いに共鳴しているというのに近いかもしれない。人は、バラバラの重ならない感情を生きているわけではない。だからこそ、異分野の協働が可能になったし、私たちの活動を様々な地域の人々が受け入れてくれたのだ。
あたりまえのことを感じられなくなっているからこそ、感じたい。感じていこう。その姿勢が明日のやさしい美術をつくっていく。