Nobuyuki Takahashi’s blog

2009年 11月 23日のアーカイブ

韓国の親友、来る

2009年 11月 23日

日本に着いたわが弟キラ氏

日本に着いたわが弟キラ氏

韓国から親友が名古屋にやってきた。彼の名はキム・キラ(金基羅)。韓国きっての暴れん坊アーティストである。
平松伸之(代表)、冨永佳秀と私の3人で運営しているSpace+(旧+Gallery)は今年度をもって取り壊されることになった。それを聞きつけて、キラさんが展覧会を企画し、若手アーティスト5人をつれて名古屋に滞在しながら展示を作り上げることになった。
2001年の夏のことだ。私は韓国のアーティストとグループ展を行った。企画は当時ソウル市美術館の学芸員だった韓美愛さん。私は現場制作の作品を提案し、約10日間キラさんの家に泊まり、毎日朝9時ごろから夜中2時、3時まで作品の制作。制作が一区切りするとソウル市のいたるところに遊びにいった。寝る時間はわずかだったけれど、言葉も充分伝わらなかったけれど、日に日に絆が深まっていった。展覧会が無事にスタートし、帰国前夜。すっかり仲良くなったアーティスト皆で夜通し遊んだ。「これが韓国流の大切な友人のもてなしなのさ!」食べて飲んで、語り明かしたあの日ー。徹夜で遊んだ帰り道のことだ。ソウルの高層マンションの間を抜けていくキラさんの車のなかで僕らは無言だった。いつもよりちょっぴりコントラストが強く見えるソウルの町並みをただながめながら。それから僕らはお互いを「ブラザー」と呼び合うようになった。
2003年1月。+Galleryがスタート。私はさっそくキラさんの展覧会を開きたい、と他の二人のメンバーに提案する。2003年の夏キム・キラ個展を開催。多くの新聞社、美術手帖などの出版社からも取材が殺到し、その後は+Galleryと韓国はセットで語られるようになる。
2005年4月。unusual combination展を開催。国際的に活躍する日本と韓国の作家による現代美術の展覧会を行う。日本からは私たち+Galleryメンバー3名と宮島達男、奈良美智ら、韓国からはキラさんをはじめ、クォン・オサンやイ・ヨンベクなど、ビエンナーレをはしごする有名アーティストが名を連ねた。オープニングパーティーには200人以上がつめかけ、うどん屋だったギャラリースペースは床が抜けるかと思ったほどだ。
思えば、いつも+Galleryの近くにキラさんの姿があった。いつも日本に来るときは寝る時間がなくなるほど遊んで、嵐のように去って行く。
やっぱり、最後も彼がやってきた。
以下、2001年の「文化植民地展」の様子を掲載する。

作品の素材は韓国で調達

作品の素材は韓国で調達

作品はすべて韓国で制作した

作品はすべて韓国で制作した

お手伝いをしてくれた女性スタッフと記念撮影

お手伝いをしてくれた女性スタッフと記念撮影

最終的に仕上がった私の作品

最終的に仕上がった私の作品