Nobuyuki Takahashi’s blog

2010年 2月 3日のアーカイブ

小牧市民病院 慎重に

2010年 2月 3日

このブログでも紹介してきたアートプロデュースコース2年次の修了制作展が終わり、その片付けを指示する。組み立てた本人たちが壊すので、やはり要領得たのか、作業は効率よく進む。学生たちは口々に悲しいと言う。無理もない、2ヶ月ほどかけてスペースをつくるところから始めたのだから。壊す時はあっけないものだ。

16:00 大学を出て小牧市民病院に向かう。昨年から試作と検討を繰り返してきた、患者さんのベッドの上にモビールを展示する構想が、ここに来て安全管理の問題から振り出しに戻ってしまった。今日は新しい作品の提案と現在進行している小児科病棟の処置室と外来中待ち合い室の作品プランを提案する。
モビールの議論の焦点は子どもが飛びつくかもしれないという安全性と管理の問題だ。大人の病室に展示することを対価案として提示したが、埃の問題、作品入れ替えの方法など、不安点が多く医療サイドではとても承服できない、というものだった。難易度の高いことだが、モビールを展示し、展示入れ替えのシステムをつくるには患者さんの取り巻く環境が良くなる、という強い確信がなければ絶対実現できないことだ。やさしい美術プロジェクトのメンバーが事務室の一角に事務所を構えるほど状況が成熟していなければ、今回のような提案はまだ早すぎたのかもしれない。
それでも新たな希望はある。まずはディルームとプレイルームにはモビールを展示しても良いでしょう、と許可をいただいた。患者さんの一番近いところではないけれど、モビールを眺めて部屋に一つでも欲しい、と思っていただけるような発展性がうまれればいい。

Morigamiのまわりはすっかりくつろぎスペースとして定着した

Morigamiのまわりはすっかりくつろぎスペースとして定着した

Morigamiに書かれたメッセージ

Morigamiに書かれたメッセージ

Door展 解体

Door展 解体