Nobuyuki Takahashi’s blog

2010年 2月 7日のアーカイブ

かんきつ祭 「祭とはこのことか!」

2010年 2月 7日

昨日に引き続きかんきつ祭のためこえび隊の皆さんが大島にやってくる。
今日は収穫し、きれいに洗って剥いた柑橘フルーツを調理するまでの加工作業。ダイニングテーブル2つを繋ぎ、ビニールで覆って面会人宿泊所はにわかに食品加工工場に早変わり。
最初に泉、井木から説明があり、エプロン、かっぽう着姿で作業を始める。蜜柑の皮を細切れにするのはジャムの調理のため。ピールは内側の白い部分を取り除く作業。剥き身を揉む作業は力と持久力が要るので男性にお願いした。ものすごい香りが部屋に充満する。自然なものでむせるような香りではない。私は明日のプレゼンテーションのための準備をする予定だったが、これだけの膨大な作業、放っておくわけにはいかない。それに皆でわいわいと作業するのはとっても楽しい!
「かんきつ祭」の「祭」の響きに惹かれて来ました。侮ってましたー。祭とはこういうことだったんですねー。」と冗談が飛ぶ。そう、なかなかの重労働なのだ。作業しながら大島のこと、入所者のこと、カフェのことを語り合う。集まっていただいた皆さん、すてきな方たちばかり。夕方に普段お世話になっている入所者の皆さんを招き、試食会を行う。それまでは昼食後も休みなく作業を続ける。
加工が終わった柑橘フルーツを大鍋にぶちこんで、煮始める。ピールとジャムが大量にできる計画だ。保存食のため、冷凍保存して7月からの芸術祭会期中にメニューの一つとして来場者、入所者、職員さんに食べていただく。今日入所者に食べていただくのは事前に泉、井木が調理したジャムとピール、それらを素材に作ったクッキーやケーキ。2人とも忙しいのに、見えてはこない2人の手間を労いたい。これらは作品だ。
15:00 かんきつ祭参加者の皆さんの協力を得て、試食会の会場設営。まず女性の入所者お二方がみえる。お二方ともおしゃれをして来ていただいた。とってもうれしい。カフェ・シヨル=第二面会人宿泊所の奥、試食会会場にご案内する。とってもにぎやか。おいしいお菓子にコーヒー、果実酒も。自然と会話がはずむ。「カフェ・シヨル」開店後こんな空間が生まれれば最高!
男性の入所者も遅れてみえる。元自治会長森さん、元副会長野村さんもやってくる。皆さん口々に美味しいとおっしゃる。「世界に一つしかない味ね。」「表彰状あげなきゃ。」とうれしい言葉をいただく。泉、井木もうれしそうだ。
野村さん、森さんからかつての入所者の暮らしについてお話を聞いた。かんきつ祭の参加者にとってとても意義のある時間だったと思う。知識や文献ではなく、実際に体験して来た強制隔離の事実。皆さん心に刻んで帰ったに違いない。
夕方まで片付け、まだ済んでいない分は明日にまわす。
野村ハウスに戻り夕食。21:00解散。私は明日の「大島住民説明会」のためのプレゼンテーションの準備に入る。今回のかんきつ祭の写真もスライドに加える。これまで進めて来た大島での取り組み「つながりの家」を多くの聞きに来た入所者、職員に説明する機会をいただいた。理解していただけるのか、応援していただけるのか。この説明会にかかっている。
3:30 就寝