Nobuyuki Takahashi’s blog

2010年 3月 10日のアーカイブ

大島焼ワークショップ5日目 とんぼがえり

2010年 3月 10日

大島にとんぼがえり。
岡山に新幹線が入って行くとちらほらと雪が残っているのが見える。ホームに出ると、名古屋よりも格段に寒い。高松でも急な冷え込みで人々はまた冬の装いに逆戻りである。
食料を購入し11:00 まつかぜに乗船。まつかぜから降りてきた、陶芸部の伊藤、川田と会う。川田は今日名古屋へ帰る。おつかれさま!伊藤は息抜きに高松散策に出かける。泉と関野は昨日9日にすでに大島を後にしている。いれかわりで大島チーム井木が大島焼週間中の大島滞在をまかなっている。

たおやかなフォルムで私の作ったマグはすぐわかる

11:20 大島に着くとすぐさま陶芸室に向かう。陶芸室では井木と天野、こえび隊のお三方が制作中。こえび隊のお1人は岡山にある長島愛生園のボランティア「ゆいの会」のメンバーで、今回はこえび隊としてお手伝いに来ていただいている。こうした気持ちを持った方がいることで私たちもそしてこの活動も支えられていく。私も一度愛生園を訪れたことがあるが、現在橋がかかったとは言え、岡山から遠く、交通の便も良いとは言えない。大島青松園とも海を介して、深い交友関係にあるが、最近は入所者の高齢化で交流も廃れていると聞く。前回に大島へ訪問した折に亡くなられたある入所者の遺品である、木彫りの彫刻十数体をお預かりしている。一説によれば、長島愛生園の木彫のクラブで制作されたものだという。また愛生園にも行ってみたい。
コーヒーカップ、大皿、小皿は完成している。カップとカフェオレボウルだけでも軽く100個を越えている。今日は少し難易度の高い胴深なアイスコーヒー用のマグカップを制作する。
12:30 職員食堂セイブで昼食。おばちゃんにひさしぶりのごあいさつ。
食後はひたすら制作。
16:00 こえび隊の皆さんは高松へ帰る。陶芸室は暖房がとても効いていてあたたかいが外はすこぶる寒い。寒い中大島まで足を運んでいただけて、本当にありがたい。

愛の深さ?を感じる…

19:00 今日の仕事を終わらせて野村ハウスに戻ると甘辛いかおりが風に乗ってくる。井木が肉うどんを作ってくれていた。ものすんごい大盛り。あまりなくいただく。
21:00 野村ハウスには井木、伊藤、天野が宿泊。私はカフェ・シヨル(第二面会人宿泊所)に行く。
23:00 盲導鈴は鳴っていない。日中の大島しか知らない人にはない体験だ。ここ、カフェ・シヨルのすぐ傍らにある大きな松の木をくぐり抜ける強い風が松葉を揺らす。私は外に出て録音機を持ち寒さに耐えながら松のざわめきを記録する。ヘッドフォンを通して聞こえてくる音場を目を瞑って聞き入る。
なぜだろう、涙がとまらなかった。