Nobuyuki Takahashi’s blog

2010年 6月 1日のアーカイブ

{つながりの家}とは

2010年 6月 1日

「つながり」とは物理的な連鎖、連結のみを意味しているのではない。数値で示される強度を必ずも示している訳でもない。お互い確かめる術がないが、「かかわる」ことで生まれる心理的な連帯感といったらよいか…。どれほど言葉をつくしても十分ではない。そう、不可視のネットワークを私たちはクリエイトしているのだ。
「離れていても、あいつは元気にしているか、今何をしてるのか、」と想像する。思いを巡らすことで離れている家族や愛する人とのつながりを感じることができる。
日も暮れてきた一昨日のことだ。大島のカフェ・シヨル(第二面会人宿泊所)で内外装の作業をしていた大島メンバーの井木に、通りがかった入所者の大野さんが「おい、早く帰ってこいよ。暗くなるぞ。」と声をかけたそうだ。井木はその一言がめちゃくちゃうれしかったそうだ。大野さんは私たちが寝泊まりしている野村ハウス(11寮)のすぐ隣10寮の住人。町中で暮らしていて、近所のおじさんに「おい、もう遅いぞ、早く帰りなさい。」と声をかけられることがこのドライな時代にどれだけあるだろうか。
大島が訪問する場所ではなく、帰ってくる場所になる。やさしい美術プロジェクト大島での取り組み{つながりの家}の目標はそこにある。
※5月28日、29日、30日の大島については後日、本ブログにて報告します。