Nobuyuki Takahashi’s blog

2010年 8月 14日のアーカイブ

大島案内ひきうけ会社と名人講座

2010年 8月 14日

大島案内ひきうけ会社の皆さんと

カフェオープン。今日は大島案内ひきうけ会社、名人講座「大島土でつくろう」とイベント目白押し。ギャラリーをオープンしたあと、自転車を走らせ、南の山、貯水池近くに行く。うっそうと茂る雑草をかきわけ、地面をまさぐり、大島土を探す。雨で地表が洗われ、見分けがつきやすくなっている。すぐに大島土サンプルを取り出せた。名人講座でこれらの土塊を来場者に見せることにより、ワークショップで使う大島土をより強く意識してもらうねらいだ。
朝一便(9:35大島着)を迎える。汗でTシャツがぐっしょり。たくさんの来場者とスタッフが元気よく桟橋に降り立つ。昨年妻有で大活躍したデザイン集団「でんでん」の長谷川、水野、吉山が大島にやってくる。思わずハイタッチ。貴重なお盆休みを使ってきてくれた。本当にうれしい!同じく到着した官用船せいしょうには大島案内ひきうけ会社指導者の佐々木先生をはじめ、野崎えみ先生、当時校長だった中西まりこ先生、丹生きょうたろうくん、ひなみさん、そして前回も手伝ってくれた藤岡なおやくん、原田わたるくん、吉田こうせいくんとひきうけ会社が勢揃いした。
私は自治会室に行き、山本さんと名人講座直前の打ち合わせ。陶芸室の設えを山本さん指導のもと整える。
11:20 AFG高坂さんが名人講座受講者を連れて桟橋に着く。来場者と合わせて30名ほどをひきうけ会社で案内する。約1時間をかけて大島を説明してまわる。とにかく湿度が高い。汗が全く乾かない。体力をうばわれながらも大島案内ひきうけ会社1回目のガイドを終了。
カフェの前で長谷川、水野、吉山に会う。そのまま文化会館へ。Morigamiを折ながら、昨年のやさしい家の思い出話に花が咲く。話していてふと感じる。3人とも心なしか大人っぽくなった。
12:45 名人講座で受講者を会場にご案内する時間になり、「でんでん」の3人と別れる。そのままインフォメーションに行き、名人講座受講者17名を陶芸室に誘導。

名人講座は大盛況

名人講座開講。最初に私から山本さんを紹介し、今朝採取してきた大島土を皆さんに披露する。土を全員に配り、それぞれおもいおもいに制作。制作を補助しながら、大島の土について語り、大島について語り、ハンセン病について語る。少し恥ずかしがっていた山本さんも次第に打ち解けてくる。
14:15 大島案内ひきうけ会社の2回目を仕切るために陶芸室をあとにする。8名の来場者をご案内。納骨堂も開ける。納骨堂以降のガイドはひきうけ会社に任せ、私はふたたび陶芸室に戻る。
14:30 名人講座を終わらせ、順次片付け。受講者ひとりひとりに声をかける。土の感触、大島の風景、大島の将来について語り合う。それぞれが大島土に触れたことで、肌で感じる大島があったことを実感。うれしくて熱いものがこみあげてくる。そこへ西日本放送のインタビューがあり、つい感情がとめどなくあふれ、コメントするどころではなくなってしまった。反省。
16:15 来場者、名人講座受講者約30名を見送る。大島案内ひきうけ会社の子どもたち、山本さん、シヨルメンバーが一列に並んで見送る。ぎっしりとまつかぜに乗船した人々が手を振ってくれる。見送ったあと、山本さんが今日を振り返りながら「12、3年ぶりに子どもと手をつないだ。」とうれしそうだった。お子さんを残せなかった入所者のピュアな感動だ。子どもたちと触れ合う時の山本さんはやさしさに満ちあふれている。
カフェ・シヨルのガスボンベが空になっていることが発覚。たまたま大島にいた営繕課の方に助けられ、ボンベを交換し、ことなきを得る。
今日はたくさんのプレゼントをいただいた気がした。まず人々の笑顔。どこも笑顔で包まれて、わたしは一日中泣きそうだった。ボンベを運びに行った際、自転車のペダル近くに落ちてきた鳥の巣。おそろしくはかない小さな小さな住処を私は手のひらですくってギャラリーに保管する。この上ない充実感に包まれる。