Nobuyuki Takahashi’s blog

2010年 8月 16日のアーカイブ

オクラの花

2010年 8月 16日

今日も快晴。微風があっていくぶんましだ。

オクラの花

6:00 外に出て何気なく畑に目をやると、オクラの花が咲いている。その後朝食の準備をしていると、野村さんがオクラの花を摘んで持ってきてくれた。生のままポン酢をつけて食べる。うーん、美味。噛んでいるとオクラ独特の粘り気が口いっぱいに広がる。朝一便が10分遅れで着く。官用船では珍しいことだ。来場者も多く20名を越えている。
昨日拾った排水溝金具をひたすら磨く。作業中に来場者に声をかけられる。作品のコンセプトや作業工程、入所者との交流について話す。「話すことができてよかったです。」と皆さんおっしゃるが、私も同じ気持ちである。午前中で1200番まで磨くことができた。真鍮はやわらかい金属だ。午後も研磨作業を続ける。
14:00 排水溝金具研磨作業を完了。完璧に研磨された表面を見ていると、金属なのに「液体」「表面張力」を感じるから不思議だ。
15:00 4日まえに朝一便で大島にやってきた青年が再びやってきた。大島の存在がとても気になったのと、入所者と是非お話をしてみたいと思い、友達を連れて来てくれたのだ。こうしたリピーターはうれしい。入所者の皆さんも気持ちは同じだろう。一般来場者と野村さんと談笑。何気なく野村ハウス前にある盆栽。大島やすぐ近くの小島から採取してきたものを30年から40年ずっと手塩にかけてきた。島にあるものは島の記憶を宿しているのである。
ガイドをしてきた小えび隊の末藤さん、小坂くんが「約一月ガイドをしてきて、ようやく、自分が目指していたガイドが実現できた。来場者と入所者が触れ合う場に立ち会うことができた。」と感無量の表情。皆さんが試行錯誤し、繰り返しながら軌道修正して来たガイドツアー。気持ちのゆとりも生まれ、入所者の皆さんの迎える気持ちが1つになっている気がした。今、ささやかな奇跡が起きつつある。
プロジェクトに興味を持ってくれている人々が増えている。文化会館で行う参加型プログラムMorigamiはすでに飽和状態。挿す場所を新たに確保しなければならなくなってきた。
16:15 高松最終便を見送る。いつものように大きく手をふる。
その後は私と井木で大島会館、公衆トイレの掃除。
18:30 私は野村ハウスに戻り、食事の用意。ゴウヤチャンプル、タマネギサラダ、豚肉とししとうの炒め物をつくる。

安長さんと食卓を囲む

20:00 井木と川島が野村ハウスに帰ってくる。今日はとなりの10寮に住む入所者大野安長さんと焼酎を飲む約束をしていた。おつまみもたっぷり用意した。今朝船を待っていた安長さん。この日のために高松まで行ってハムやキビナゴ、水菜を買ってきてくれた。
安長さんと飲む。ハンセン病のこと、社会復帰してトラックを運転して土建業をしていた頃のお話を聞く。安長さんはいつも酔っぱらっているけれど、頭脳明晰でおっしゃることもいつも的を得ている。一緒にいてとても気持ちがいい。安長さんの「ありがと!」という言葉が好きだ。どんな人にも分け隔てない飾らない言葉に安長さんの生き方を感じる。
22:30 私、井木、川島、安長さん。ほどよく酔いがまわり、そろそろお開きにする。4人で食卓を囲んであたたかい時間。また、野村ハウスに思い出が1つできた。