Nobuyuki Takahashi’s blog

2010年 8月 29日のアーカイブ

のぶ×のぶ な日

2010年 8月 29日

朝一便が55名という来場者。整理券の制限めいっぱいである。なぜこの時期に来場者が多いのか。昨日の休島日の影響か。
ともかく10:30便で帰る20名ほどを急遽AFG高坂さんがヘルプ。それ以降に乗船の方々はこえび隊末藤さんが担当。カフェは大島リピーターからこえび隊に加入した山本くんが入る。そして、今日はもう1つサプライズがある。正真正銘高橋伸行、私と同姓同名のこえび隊が大島に来てくれた。あたりまえだが、姿かたちは私に(彼に)似ていない。彼は社会人だが、休みを利用してボランティアに参加している。ガイドツアーに参加した後は私の指示のもと作業にとりかかる。以前使われなくなった盆栽の鉢を50個ほど預かったので、それらをきれいに洗う。私は来場者にギャラリーの展示や質問の多い解剖台について解説する。
11:20 二便の来場者は15名ほど。インフォメーションに様子を見に行くと、見慣れたピンクのTシャツを来た女子を発見。昨年までやさしい美術のスタッフを務めた赤塚裕美子だ。直島に泊まり各島を巡っている。やはり、OBOGが来てくれるのはうれしい。あまりうれしくて投げ飛ばしたくなった。
来場者から質問が多く寄せられる。お昼ご飯を食べる時間もない。インスタントラーメンを煮て5分で食事をすませる。
高橋伸行くんは炎天下のもと、もくもくと盆栽の鉢を洗ってくれている。
陶芸室に行く。明日に山本さんが「名人講座」で制作した作品を釉がけする予定だ。そのため様子を見に行ったが、素焼きが終わったものが作品棚に乗っていない。どうも窯にはいったままのようだ。焼成は終わっているようである。
大島焼のサンプルとして陶芸室に持参したカップをカフェに戻そうとカフェに立ち寄ると、入所者の上原さんが職員さんと来店。すっかり泉、井木と仲良しだ。上原さんはかつて「野菜名人」だったことが判明。スイカはいつもコンテストでトップを争ったらしい。上原さんの手はハンセン病の後遺症のため曲がってしまって、指もないが、分厚くて大きい。土と関わり、重労働に絶えた立派な手である。私はこうした手が大好きだ。職員さんが席をはずされたのでその間上原さんとお話をしようと思っていたが、作業を終えて次の指示を待つ高橋伸行さんがカフェにやってきた。上原さんに断って次の作業のためカフェを出る。
私は12寮に保管してある碁盤と碁石を確認し、碁石を運び出してギャラリーに持って行く。白(蛤)と黒(那智黒石)それぞれスーパーの買い物かごに3分の1ほどもある。これも展示のための材料だ。
盆栽の鉢はすべてきれいになったので倉庫に戻す。今日の作業は終了する。片付けてカフェに行くと赤塚がカフェでお手伝いしている。まだ、彼女もやさしい美術のメンバーだと実感。
16:30 高松便最終を見送る。久しぶりにまとまった雨が降ってくる。夕立なので雲の切れ間から日がさす天気雨だ。めったにない光線の加減を察知してカメラを持って外に出ると、予感的中だ。東にきれいなアーチを描いた虹がかかっている。一気にフィルム3本撮る。
野村ハウスに戻り、今日追加で預かった入所者の故人赤松さんの写真とネガを仕分けする。膨大なプリントをながめていると、長年に撮りためた写真のグループ化ができてくる。視点というか切り口というかテーマというか。ゆるいくくりでプリント群のかたまりができてくるのだ。亡くなられた赤松さんから残されたプリントでわたしに何かを訴えてくる。赤松さんの写真だけで展覧会が開けるほどである。
作業中にカフェから井木と泉が仕込み作業を一区切りつけて帰ってくる。入所者の東條さんからばら寿司のおすそわけがあったとのこと。泉、井木がささっと準備してくれる。
食後も写真の整理。次の展示は「古いもの捨てられないもの」展。これまでシンプルな展示だったので、次回はがちゃがちゃと物の多い展示にする予定。構想をあたためる。次回の展示は解説と展示マップの情報量が多くなりそうだ。いくつか不明な点もあるので、明日入所者をたずねてお話をうかがおうと思う。