Nobuyuki Takahashi’s blog

2010年 10月 9日のアーカイブ

黄金の500円玉

2010年 10月 9日


8:30 まつかぜに乗船。昨夜から降り始めた雨は思いのほか雨脚が強い。
まつかぜで入所者の大久保さんと一緒になる。田島征三さんが開いた「おむすびの会」にも来ていただいていたようだ。「あんたも来るかと思ってたけど、おらんかったな。帰っとったんか。」とおっしゃる。そうか、私もいると思ってきてくれた人もいたんだ。「センターの○○にいるからいつでも遊びにきなさい。」とおっしゃった。私が大久保さんに始めたお会いしたのは文化会館の図書室。大久保さんはぶらりとやってきて新聞に目を通されていた。「どこから来たんか。」と聞かれ「名古屋です。」とこたえる。それから高松の桟橋や島でお会いした時は世間話をするようになった。
大久保さんは今年に入って点滴中に2回気を失ったそうだ。「死にかけた。でも、生きていればいいことがあるんだよ。今年はいいことがあった。」なんだろう、いいことって。「変な夢を見てな。家に段ボール箱を持ってきた人が居てな、その箱を開けたら黄金色の500円玉がぎっしりや。」黄金色の500円玉というところが脈絡なくて良い。「そしたらな、いいことあったわ。」なんとその日万馬券大当たりだったそうだ。
大久保さんは毎日新聞を読む。運勢の欄はかならず目を通すそうだ。毎日を楽しく生きる術。
大久保さんと話していたらあっという間に高松着。スーパーマーケットへ。食料をたんまり買い込む。今日はごちそうつくるぞー。
推進室に立ち寄り、ブログのみ更新しておく。
11:00 高松港桟橋に行く。あいにくの雨の中、たくさんの来場者の皆さんが高松港から各島に散らばって行く。大島の船着き場にも30名ほどの方々が列を成している。なんか、じんとしてきてしまった。来場者の皆さんひとりひとりにお話をしたい、そんな気持ちに駆られた。うれしいという一言ではもはや表現できない。
大島につくと、ガイドをしてくれているこえび隊の稲垣さん、笹川さんがぐしょぐしょの靴で来場者の皆さんをご案内している。からだが冷えるだろうに…。ほんとうにおつかれさま。
野村ハウスにもどってからはフィルムのスキャン作業に没頭する。次回の企画展に展示する写真はたくさんのストックの中から選んで展示する予定だ。写真一枚ずつに封じ込められた空気を味わいながら作業を進める。
16:00 桟橋に行き来場者の皆さん、ガイドスタッフの皆さんを見送りに行く。
出航。いつものように心を込めて手を振る。皆さん満面の笑顔で返してくれる。また、大島に来てください!
さて、食材が豊富になった野村ハウス。