Nobuyuki Takahashi’s blog

2010年 11月 15日のアーカイブ

修復

2010年 11月 15日

濃い色の和紙部分が修復を加えたところ

10:00 学内を歩いていたら、一昨年前まで私の運営するコースの研究室職員をしていた鷲見くんに会う。今日、明日をかけて、小牧市民病院廊下に設置した作品「その下にあるもの」の修復作業に来てくれている。
作品「その下にあるもの」は小牧市民病院廊下の窓ガラスいっぱいのサイズでパネル状に制作されたもの。そのパネルが窓枠にはまり廊下の一面を覆う。ただ覆うだけではない。パネルの素材は半透明になっていて、全面に直径10センチほどの穴が穿たれている。そこに特殊な和紙がサンドイッチされている。自然光は浸透膜状の作品を通り抜け、あたかも外気を呼吸しているかのようだ。
さらに工夫が施されている。別の棟からその廊下を見ると、1階と2階のパネルがつながってイメージされていて、各穴に差し込まれた和紙がドットの集合を成し、「虹」のイメージを構成している。その廊下を通る時に感じる光と遠くから見たダイナミックな光景がこの作品の最大の魅力だ。
残念ながら、この和紙の部分に穴を開けるいたずらが繰り返され、かれこれ3度目の修復作業となった。
16:00 借りたアトリエで作業をしている鷲見くんのもとへ。作業は思いのほかはかどったようで、今日で修復作業完成。鷲見くんお疲れさまでした。
和紙が経年変化していて、修復した部分と初期に制作した部分との彩度の落差が気にかかるところだ。今回が最後の修復作業となるだろう。
17:30 教授会
20:00 覚王山で大島参加のアーティスト泉と井木に会う。今後の大島について話し合う。