Nobuyuki Takahashi’s blog

2010年 12月 19日のアーカイブ

大島 青いインクのスケッチ

2010年 12月 19日

よもぎを摘む井木と大智さん

8:30 まつかぜに乗船。メモと企画書を持って高松へ。北川フラムさんとミーティングだ。
10:00 北川さんが直島から高松に着く。ターミナルビルの実行委員会事務局でミーティングする。北川さんはソファーに腰を下ろすなり背広のポケットからチョコレートをテーブルに差し出す。以前名古屋市美術館で打ち合わせした時も北川さんのポケットからおまんじゅうが出てきた。さしあたって私から大島での検討会で議論されている今後の展開について経過報告する。大島の取り組みのディレクターは私、芸術祭や行政とのリンクする大枠のプロデューサーを北川さんが担当することになっている。私が自身で作成した企画書を見せて説明していると北川さんからふいに「これは、高橋さんが描いたんですか?」とたずねられる。私がわら半紙に万年筆で描いたラフスケッチのことだ。「描けるんですねぇ。…」と賛辞をいただく。恐縮。「この高橋さんがつくられた企画書、すぐに3部コピーしておいて。」と同席していたAFGの高坂さんに指示が出る。2013年次回の芸術祭に向けてゆっくりと歩みを進めている。
ミーティングを終わらせて11:00の便で高松から大島にもどる。香川県の今瀧さんもプライベートでカフェ・シヨルにランチしにきてくれた。朝も10人以上の来場者があり、大島はいつもより少しだけにぎやかだ。今日ガイドとカフェを担当してくれたこえび隊は大阪から来てくれている山本くんと中島さん。もちろん、大の大島ファンである。芸術祭期間中初めて大島に来てやがてリピーターに。そうこうしているうちに気がついたらこえび隊でガイドを務めていた。
お昼はまったりとカフェ・シヨルで過ごす。
16:15 愛用のリュックとアコースティックギターを持ってせいしょうに乗船。一路名古屋へ。高松に着き少し立ち話。今日の大島を振り返り話が途切れない。AFGの高坂さんは今日が一応の大島の仕事納め。様々な調整、事務的手続きなど本当に親身にお手伝いいただいた。こえび隊のサポートが望めない時は率先してガイドを担当、まさにアドミニストレーターとして取り組みを影で支えてくれた。それぞれの立ち位置は異なるけれど高坂さんの大島への思いはこえび隊、やさしい美術プロジェクトと変わらない。まだ、関わってもらう可能性を残しつつもまずは「お疲れさまでした。」
私は商店街でうどんを食べたあと、夜行バスの出発の時間まで時間をつぶすことに。いつもはパソコンで仕事したり、スケッチブックにプランを書き付けたりして過ごすのだが、今日は読書しようと心に決めていた。第一大きなギターケースを持ち歩いているのでは動きがとれない。書店に行き何気なく物色していると一冊の本に目がとまった。姜尚中さん(かんさんじゅん)の著作「オモニ」。日曜美術館で司会を務める姜さんは大島に来る予定だったが、どうしてもタイミングが合わなかった。私がNHKのラジオビタミンに出演した日の翌日に姜さんが出演。どうしたことかいつもニアミスで会えない。会ってみたい姜さんの小説を読むことにする。
22:10 夜行バスに乗り込み、名古屋へ。小説「オモニ」は一気に読んでしまった。