Nobuyuki Takahashi’s blog

2010年 12月 20日のアーカイブ

卒業制作

2010年 12月 20日

ここでは私が大学で担当しているコースの授業や制作の様子は少しふれる程度にしている。やさしい美術プロジェクトの活動がメインのブログだから。今日は制作が軌道に乗って来た卒業制作にちょっとだけふれてみたい。
今日、午前中にスタッフ川島と今後のスケジュールについて打ち合わせ。その後はコースの授業に集中。
卒業制作でアトリエの活気がすごい。制作は二の次で盛り上げるために鍋をする者もいる。この時期、卒業制作になったとたんに大きなものをつくったことがない学生が唐突につくりたいと言い出す。本来は失敗しながら自分で編み出していくものだが、すでに残された時間が限られたりサポートがなければ仕上がらないものもある。その時は極力その人の力でなんとかやれる方法を探してあげる。例えば金属のフレームをつくるとする。手っ取り早く溶接という方法もあるが、その場合は私たち教員や工房の職員が学生に代わって作業のほとんどをやってみせることになる。これでは実感がわかないし、本人に身に付くことも乏しい。業者に発注するのも良いのだが、学生にはその経験が少ないので頼み方を知らない。私はそのような相談があった学生には「わからないことはわからない、と業者の人に話して一度叱られてきなさい。」と突き放す。たいてい「そんなことも知らんのか。」と叱られながらも業者のおじさんがやさしく教えてくれたり、ほかの業者を紹介してくれたりで何か必ず収穫があるものだ。自分でぶち当たって得たものって自信につながるもんだよ。

リベット留めでアルミのフレームを製作

けっこう大きなものも軽く、頑丈につくることができる