Nobuyuki Takahashi’s blog

大地の芸術祭 招待状ときもちのきのみ

ラジオ体操をするメンバーと地元住民の皆さん

ラジオ体操をするメンバーと地元住民の皆さん

開幕した大地の芸術祭越後妻有アートトリエンナーレ。やさしい家がオープンしてもまだまだ気が抜けない。お客さんの動線や表示の不備、情報の誤りを修正するなどの作業に追われる。
6:00起床 アサガオの水やりにメンバーがやさしい家を出る。「行ってきまーす。」しかし、ふと庭の向こうを見ると小学生たちとやさ美メンバーがラジオ体操をしているではないか!地元の皆さんも顔を憶えてくれているし、子どもたちも「やさしい家の人たち」と呼んでくれているようだ。お野菜や漬けものまでいただいて、近所付き合いが始まっていて毎日が楽しい。
やさしい家と十日町病院の連携はMorigamiだけではない。ヤギの被り物を被った「ポストマン」が十日町病院小児科待合いに招待状を配りに行っている。夕方は帰る職員さん向けにも配布している。招待状はやさしい家にお招きするお手紙がかかれている。しかも、一通一通手書きだ。
きもちのきのみはハートの風船を手渡すイベント。石膏で作った植木鉢に植わった木に風船を鈴なりに括り付け、病院から帰る人々に丁寧に手渡して行く。風船のひもには葉っぱを模したカードがついていて、なんとも微笑ましい。
これらはチームワークの賜物である。ギブアンドテイクが成り立たないと、このような手間のかかるイベントは実行できない。

ヤギに扮するポストマンが病院を訪れます

ヤギに扮するポストマンが病院を訪れます

夕方に家主の樋口さんが娘さんと一緒にやさしい家に来訪。
私は内心どきどきしていた。お住まいだったお二人に今のやさしい家はどのように目に映るのだろう。
お二人は玄関をあがって、驚嘆の声をあげる。「すてきー」庭を眺めながら、以前、池を一度埋めた話や廊下を日に3回も4回も雑巾がけしたという話を聞く。柱には猫の爪研ぎのあとが著しいが、猫はメス猫で「ゴン」というなまえだったそうだ。なんと奇遇、私の飼っていた猫もメスの「ゴン」だった。ちなみに私の奥さんの実家の犬も「ゴン」だった。ゴン尽くしである。
ゆったりと前8ギャラリーに座り、資料に目を通す樋口さん。なんとかこのお家に筋が通せたかな、と思う瞬間だった。