Nobuyuki Takahashi’s blog

大地の芸術祭 一度帰る

きもちのきのみは大好評

きもちのきのみは大好評

その日もほぼ徹夜である。夜は川島の映像作品を窓に上映しているので、近所の人たちも外に出て眺めているようだ。きっと、十日町病院の病棟からも誰かが見ていてくれている。やさしい家は息を吹き返し、いのちを得た、という感じだ。
川島は私と行動を共にした一週間だった。私から作業の段取りや取り組む姿勢についてみっちりと仕込んだ。私見だが、かなり対応力と体力がついたと思う。これを持続して欲しい。僕らは設置業をするアスリートなのだから。
今日は16:00には妻有を出て名古屋に向かわなくてはならない。16:00をすぎても作業が終わらない。
私は出発のぎりぎりまで2階の合宿ルームに人が入らないようにゲートを制作していた。
分身の術が使いたい日だ。このままやさしい家で働いていたい、でも家族のもとに帰ってこどもたちを抱きしめたい。
出発の時、近所の小学生たちがやさしい家に遊びに来てくれた。岡村が保母さんのようにこどもたちをあやしている。なんだかほんとに微笑ましい光景。
やさしい家は「家」になった。