Nobuyuki Takahashi’s blog

妻有 神輿が来る

病院と神輿とやさしい家

病院と神輿とやさしい家

ここのところ気持ちのよい朝日が差してくる。朝一番に泉がアサガオの水やりと朝食を用意してくれる。続いて私が起きる。明け方まで仕事をしていた浅野は朝食時に起きてくる。やさしい家オープン前の慌ただしい時間が過ぎて行く。
私は午前中会場当番を担当。あるお客さんは医師だと名乗った。私に「医療関係者ですか?」と訊ねられたので美術とデザインの専門ですと答える。様々な意見交換をした。無機質な病院、ニュートラルな白い壁の空間にしている一つの理由に、どのような患者さんも迎え、そして去って行く。人の入れ替わりが続く空間で毎回リセットできる空間があの白い箱だとおっしゃった。これは公共の白い壁の空間ホワイトキューブに近い思考である。どのようなものも持ち込むことができて、毎回リセットすることができる空間。私たちが継続してきた活動は既設の空間に工夫を凝らして行くことだった。できる限り病院の近くにいて、あるいは病院内に常駐していつでも対応できるようになれば、日常の中でよりきめ細やかなアート・デザインを凝らすことができる。
午後、やさしい家の前の通りに町内の神輿が屈強の男たちに担がれて町内を練り歩いている。明日はもっと大きな神輿がやってくるそうだ。