Nobuyuki Takahashi’s blog

妻有から帰る

お手玉をリアルえんがわで楽しむ

お手玉をリアルえんがわで楽しむ

6:00起床 アサガオの水やりに十日町病院へ。
朝食後、即掃除。9:00には学長が十日町病院に来るので、いつでもオープンできるように準備をしておく。
8:00 河合正嗣さんの肖像画入れ替えと川島の作品Color of Waterの電源入れ、作品のコンディションを観に行く。
すべての作業を終えて十日町病院正面玄関にて待機。
9:00 朝の病院はあわただしい。駐車場は満杯だ。学長が奥様と一緒に来訪。自家用車を自分で走らせて、展覧会をめぐる「学長」も全国的に見てめずらしいのではないか。フットワークの軽さは本学一だと私は思う。
あわただしい午前の院内をご案内する。奥様から「前回よりもグレードアップしていますね。」とうれしいお言葉をいただく。その後もやさしい家へご案内。「畳の部屋はくつろぐなぁ。」と学長も家の心地よさを満喫したようだ。学長に「やさしい美術は現代美術の世界では際物扱いなんですよね。」と話すと「だから今やさしい美術が注目されているし、メッセージが届くんだよ。普通のことだったら誰も観ないよ。」と学長のことば。なるほど、いわゆるド派手な「センセーション」ではないけれど、誰もやっていないことだから注目されるのかもしれない。でも、やさしい美術のような活動が将来極普通に行われているものになることを、私は恐れない。
大学院教え子の柴田がえんがわ画廊で活躍しているのを確認。大学に帰ったら学長直々に講評が聞けることだろう。今日は徹底的に大地の芸術祭の作品を観て廻るとのこと、高北学長は早々にやさしい家を出発する。

十日町駅前で見かけた山車

十日町駅前で見かけた山車

11:30 やさしい家を出る。
12:13 十日町発のほくほく線に乗り、一路名古屋へ。
16:30 名古屋駅到着。そもそも十日町を早く出たのは私のゼミの学生である渡部が出演している演劇を鑑賞するためだ。普段から精力的に、しかも実験的な演劇を追求している渡部が他の劇団で出演するとのこと、とても楽しみにしていた。渡部は前回の大地の芸術祭で絵はがきワークショップのお手伝いをしてくれた。一緒に入った温泉で語り合ったのが昨日のことのようだ。
17:30 開演。「あたしを取り囲む数万匹の猫」という作品だ。チェルシーとバニーガールという劇団は現代の孤独感や閉塞感といった重くなりがちなテーマを斬新な展開の脚本と笑いを織り交ぜた演出で話題になっているそうだ。会場は広くはないが、長椅子の会場は満席。
猫と人間の世界が交錯する世界観。両方の世界を往復するミーコという設定。最初は真っ暗な暗闇から始まる。フラッシュのように照明が着いた瞬間、「集会」中の猫(高校生の制服を着ているが)がこっちを振り向く、鮮烈な場面だ。映像を思わせる演出はなかなかおもしろい。肉声が身体に刺さってくる。
渡部はぐれたヤンキー猫(学ランを着てリーゼント、段ボール箱にうんこ座り)を怪演!タバコを吸うシーンはもう少し研究して欲しかったな。演劇は私の全くの専門外だが、とても可能性を感じた。会場でスタッフを務めていた若い人たちがとても対応がしっかりしていて、挨拶もさわやか、これもとっても大事なことだ。
自宅に戻り、ひさしぶりに子どもたちとじゃれる。
明日のシンポジウムの下準備をしておく。