Nobuyuki Takahashi’s blog

大島 柑橘系

大島フレッシュサンドは抜群にうまい。

大島フレッシュサンドは抜群にうまい。

7:00 起床。昨日のツーリズムと宴会の余韻が残っている。
8:00 朝食を食べる。スクランブルエッグに昨日畑でいただいた水菜、ラディッシュを和えてパンにのせる。来年のカフェでこんなフレッシュサンドが出せたらいいね、そんな話をしながらコーヒーをすする。
9:00 昨日約束した通り、島の北にある畑に行く。数名の入所者が畑で収穫している。私たちはブロッコリー周辺の雑草を抜く。しばらくすると、入所者Aさんが自転車でやってくる。「おーおーごくろうさん。助かるわ。」といって缶コーヒーを渡される。甘いコーヒーが労働の疲れを癒す。入所者Aさんが他の畑を見せてくれることになった。大きなカブをいただく。井木が千枚漬けにすると意気込む。白菜、ほうれん草、大根、カリフラワー、水菜…ありとあらゆる冬の野菜たちが植わっている。Aさんは「わしらは作るのが趣味での。」とおっしゃる。だから、野菜がもらわれていくのが、とてもうれしいのだそうだ。山の方は畑を耕す人が減ったために随分と荒れてしまっているが、Aさんは力の続く限り土を耕し、野菜を育てている。収穫は年明けになりそうだが、柑橘系があちこちに実をつけていて、ほのかな香りが風に乗ってくる。畑のあるところは視界が開けていてどこか

畑から見る大島船着場方面の風景

畑から見る大島船着場方面の風景

らも瀬戸内海を臨むことができる。開放感にひたっていると、Aさんが、「夏には草を切っとくけんの。」とおっしゃる。春夏には下草がすごい勢いで伸びる。私も小原村での生活で経験したが、田舎では草刈りは重労働。「草刈りもお手伝いに来ますよ。」と私たちは応える。ひととおり畑を案内いただいた後、ほうれん草をいただく。畝にほっこりと植えられたほうれん草を間引くように抜いていく。葉がやわらかでおいしそうだ。お昼ごはんに食べることにする。
たくさんの野菜をいただいたのでAさんが自転車の荷物かごに野菜を載せて面会人宿泊所まで送ってくれる。心遣いがじんとしみてくる。Aさんから「12月にゲートボール大会があるけん、やらんか。」とお誘いがある。「ルールわかりませんけど、参加しますよ。」「よかった。メンバーが足りんから、ちょうどよかった。」さて、名古屋に帰ったら、ゲートボールのルール覚えなければならない。もちろん、私は勝ちに行きますよ!
12:00 お昼はうどんを茹で、Aさんの畑でいただいた野菜を食す。ほうれん草を電子レンジにかけ、熱い間にバターをつける。これがまた、おいしい!生きていることの実

収穫を待つ柑橘系。

収穫を待つ柑橘系。

感は食べ物を美味しくいただくこと。
13:00 15寮に行き、掃除の続きを始める。2室はほぼ終わっているのであとの3室を徹底的に掃除する。漂流物を保管している部屋は他の部屋と比べて汚れていて畳のコンディションも悪い。その部屋を残して2室の掃除にとりかかる。私は玄関側のやれたベニヤ板などをはがし、生活の都合で取り付けた金具や木材を取り除く作業を行う。15寮の原型に近づけるような補修だ。雨がぽつりぽつりと降り始める。もくもくと15:00まで清掃・整備作業を続ける。
15:00 15寮の片付けをして、面会人宿泊所に戻る。心地よい疲労感がおそってくる。
16:15 まつかぜに乗って大島を出る。今回の大島行きはやることが多くてめまぐるしかったが、また次に大島に行くのが楽しみになることがたくさん起きた。私たちが今感じているように瀬戸内国際芸術祭の来場者に限らず大島を訪れる人々にも感じてもらいたい。