Nobuyuki Takahashi’s blog

大島 漆喰塗り

先週から引き続き大島に行く。昨日出発予定だったが、予算執行のための会議を終わらせ、今日は大島での作業に集中する。
10時30分高松到着。新幹線は雪の影響で10分ほど遅れたが岡山の乗り継ぎで遅れを解消。予定通りだ。桟橋で香川県庁の担当者二人、こえび隊のメンバー二人、そして急ではあるが取材することになったNHKの取材チームと待ち合わせる。
11:00のまつかぜに乗船。11:20大島着。昨日から大島入りしている井木と面会人宿泊所で打ち合わせ。その後同行者一同で納骨堂で手を合わせる。納骨堂から見える風景の美しさにNHKの皆さんが感嘆の声を上げる。雲間からカーテン状に広がる光が海を照らしている。昼食を済ませ、香川県庁担当者とこえび隊メンバーと今後の予定を簡単に打ち合わせる。

塗り込めた漆喰に大島で拾った貝殻などをちりばめる

塗り込めた漆喰に大島で拾った貝殻などをちりばめる

さて、カフェにする予定の第二面会人宿泊所に行く。私は二日前に自分の大工道具、左官道具類、漆喰、業務用掃除機を送っておいたので、届け先になっている入所者自治会事務所に荷物を受け取りに行く。福祉室職員の大澤さんが作業部の道具も用意してくれている。まず私が試験的にやってみせる。小原村の八畳の小屋の内壁はすべて自分で漆喰を塗った。ベースにラスボードを打ったので、喰い付きが良かった。今回は土壁に仕上げの壁材が塗ってあるのでうまく馴染むかどうかが少し不安だった。やってみると、仕上げの壁材は経年変化でのりが利かないので剥がしてから土壁のベースにのせていく。塗って固まってしまう前に大島の海岸で拾った貝殻やガラスの破片を貼り付けてみる。これがなかなか雰囲気があって良い。ひとまず実験成功である。通りがかる入所者の皆さんもわいわい言いながら様子を見に来る。こえび隊の二人も楽しそうに漆喰塗りにチャレンジ。こえび隊の皆さんにお手伝い願って人海戦術で一気に作っても良いかもしれない。
NHKが取材したいというのでギャラリーになる15寮を案内する。展示の内容を説明しながら収集している大島の遺物を少しだけ紹介する。昼食の打ち合わせで泉が試作で作ってきた「ろっぽうやき」やクッキーを食べたが、それらも大島の野菜果物づくりの名人に協力いただいて作る作品である。それらは食べ物なのでカフェで楽しんでもらえる。NHKの取材のため北の畑に行ってみると入所者の大智さんが鍬で畑を耕しているところだった。本当に毎日よく働く方だ。声が大きく人間も大きくてとてもやさしい。
日が陰ってきた。気がつけば高松便の最終の時間が迫っている。井木も急用でこの船に乗って帰らなければならない。急いで身支度を済ませ、皆さんを桟橋まで送る。前にも書いたが、送られるよりも送る側の方が寂しさが身にしみる。
皆さんを見送ってから、片づけ道具類の掃除、飛び散った漆喰を取り除き作業終了。夜は面会人宿泊所でパスタをゆでて食べる。
24:00 就寝。