Nobuyuki Takahashi’s blog

立ち会うアーティスト

毎日、自分の責任が問われるたくさんの仕事がある。特に自ら興したものには責任はつきものだ。がっつり四つに組んで構える。
その一方で私の毎日は「立ち会う」毎日でもある。やさしい美術の活動はひとり一人の取り組みがあり、それがゆるやかな集団となって連携している。それぞれの営みのハイライト、つまり搬入設置作業だったり、プレゼンテーションに立ち会う。一般的な指導、教育という意味とは少しニュアンスが違う。その人の傍らに立って同じ空気を吸い、同じリズムの息づかい、時には一緒に涙を流す。立ち会うことで私自身も成長しているし、成長したいと常に思っている。
もしも、という想定はしがたいが、このような毎日を送っている者はきっと少ないと思う。
大島での取り組みはその立ち会う日々の先に顕われたものである。それに共感し、共鳴したのが井木、泉だったのだろう。
偶発的に起きている人生でのハプニングがある時すべて文字通りいもずる式につながってくることがある。それは結果論でしかないけれど、偶然は必然なのだ。
年度末の発行に向けて、記録誌の原稿に追われている。私とスタッフたちがお互いの足を差し出してひもで縛って走っている、そんな感じだ。原稿を書きながら、日々を振り返っているとまた一つ偶然が必然にかわる。

光の温度

光の温度