Nobuyuki Takahashi’s blog

大島の音 デジタライズ

年末にある入所者からお借りしていた、16本のカセットテープと1本のVHSビデオテープ。カセットは青松園職員と入所者による放送劇の録音テープだ。古いカセットなので、切れてしまったり、カビが生えたりでリスクが大きく取り扱いには細心の注意が必要だ。いくつか業者をあたったが、カセット1本につき1〜2週間かかると言われたり、いったん預けたものの、送り返されたりで業者の選定に時間がかかってしまった。大切な資料だ。もしものことがあってはいけないので、依頼する業者は直接お話しできる名古屋市周辺にあるというのも私が立てた条件だった。最終的に写真プリントを営む小さな店舗にお願いをして、昨日すべてのカセットがCDに、VHSがDVDにデジタライズされて帰ってきた。
朝、1時間15分ほどの通勤の車中で早速放送劇を聞く。放送された当時、特に盲人会の皆さんはさぞうれしかっただろう。本格的な効果音が入り、演出もしっかりとされた放送劇。じんと聞き入ってしまう。
今日聞いたのは、16本のカセットのうち一番新しい16本目。「足音」という作品で、終戦直後に戦地に赴いた息子を待ちわびる母、妻、弟の心情を描写したすばらしい脚本だった。
次に大島に行くときまでに16本すべて耳を通しておきたい。カセットテープをお返しするときに、当時のお話が聞けるように…。
預かったカセットテープ