Nobuyuki Takahashi’s blog

ゴッドハンド

水玉の風景/高橋伸行

水玉の風景/高橋伸行

たくさんの展覧会が行われるこの季節。こなさなければならない仕事などで、とてもすべてを観ることができない。展示を観てそこで考えること、感じることは自分自身の制作を問い直す機会となる。もっと時間が欲しい。
夕方、私が勤める名古屋造形大学の学長、高北幸矢さんの展覧会を観に車を走らせる。碧南市の哲学たいけん村無我苑全館に渡って作品がインスタレーションされている。コンクリート打ちっぱなしの建築に高北さんの花のポスター、シルクスクリーンが映える。
帰り道にオレンジ色のコスモスが咲いているのを見つけた。愛機のシャッターを切る。
車を一路名古屋へ。途中に知多方面を通る。私の息子と娘が産まれた助産院を思い出す。(9月14日胎盤を食す 参照)助産婦の山口さんはゴッドハンドの持ち主。息子の時は前置胎盤でしかも逆子だと言われ、病院で帝王切開しかないと思っていたが、なんと、山口さんは私の妻のおなかをぐいぐい押して逆子を直してしまった。娘のときも同様に逆子。何度直してもひっくりがえる。十回目ほどだったか、やっと逆子が直る。二人とも自然分娩だったが、山口さんがいなければ、とてもかなわなかった。
自宅に帰り、家族をぎゅっと抱きしめる。