Nobuyuki Takahashi’s blog

マルチボックス修理

足助病院の病棟に60個、設置されている作品「私の美術館」通称:絵はがきフレーム付きマルチボックス。入院している病院利用者のベッドサイドに季節ごとに絵はがきを提供してきた。マルチボックスはティッシュや眼鏡などの小物を入れておき利用者が寝たきりでも手を伸ばして手にとることができる。入院している方々の傍らでそっと支援、応援するもっとも身近にある美術作品といってよいだろう。足助病院と丸3年を費やして共同開発を進め、2007年に設置。耐用年数を5年と定め、ボックスが破損した場合などは責任を持って修理に務めてきた。この「私の美術館」は来年で約束の5年を数える。昨日、メンバーら5名が集まり、木工工房の榊原さんの指導のもと修理作業を行った。
学生が主体的に活動する取り組みは入学と卒業という時間制限がある。否応なく活動に携わるメンバーは入れ替わって行くのだ。この「私の美術館」は開発までを含めると8年というスパンで社会的に責任を負うことを選択した。学生をとりまくタイムリミットを越えた取り組みであること。世間では当たり前のことだけれど、それを実現するには引き継ぎや対処マニュアルの作成も学生が担い、相当の労力をつぎ込んで整備した。木工工房をのぞく。新旧メンバー5名が力を合わせて修理している姿に感動。