Nobuyuki Takahashi’s blog

独特だけど新しくない

やさしい美術の取り組みは些細なエピソードの積み重ね。身体に喩えると毛細血管での栄養素と老廃物の受け渡しのようなことか。小さいことでも丁寧にやっていきたい。何故なら私たちが「人」となった時代に備わった「他者の痛みを自分のことと感じる」回路は、細胞レベルで数万年、数十万年と蜿蜒に受け継がれたものなのだから。
やさしい美術は枠組みの拡張の方法としては独特だ。でもそれは何ら真新しいわけでなく、このあらかじめ備わった私たちの感性を「掘り起こす」ことに近いかなと思う。