2月25日
第5回研究会開催/「えんがわ画廊」作品「うみのこまど」「若葉のほほえみ」搬入

2010年の活動報告

今年度最後となる研究会を開催。

経過報告
・標語ポスター「やさしい笑顔とありがとう」 制作:服部祐里香(デジタルメディア・3年)
院内に掲示する標語のポスターの途中経過を報告。研究会で意見をいただき、修正して完成させたものを後日郵送にて病院にお届けする。

搬入報告
・天窓絵画作品「若葉のほほえみ」 制作:古川陽介(日本画・3年)
・「えんがわ画廊」作品「うみのこまど」 制作:川島健嗣(総合造形・卒業生)
当日搬入する2作品の報告を行った。

今年度の総括
発表:高橋伸行(やさしい美術プロジェクトディレクター)
今年度の足助病院での活動の総括と2011年度に向けての検討事項を発表した。

研究会前に、古川陽介(日本画・3年)が制作した光を透過する絵画「若葉のほほえみ」を内科処置室の天窓に設置した。
本作品は内科処置室の天窓から入る日差しを和らげ、患者さんがベッドに横になり点滴や処置を受けながら鑑賞する作品のシリーズ6作目となっている。前回展示した光を透過する絵画作品「紅葉の山」と季節の変わり目の為、入れ替えとなった。
また今回は、院内売店前の天窓にも同じテーマで絵柄を少し変えた作品の展示を行った。古川陽介が制作してきた光を透過する絵画作品のシリーズで、2カ所同時に展示を行うのは今回が初めてとなる。

研究会後、B棟1階病棟の各病室ネームプレート下に設置されている「えんがわ画廊」に1月21日に搬入した倉内梨沙(洋画・2年)制作「小さな動物園」服部祐里香制作「小さなお花」と入れ替えで「うみのこまど」の展示を行った。
「うみのこまど」は、フィルムで撮った夏の海の写真が、「えんがわ画廊」の台の大きさに合わせてつくった特製のフレームにはめ込まれている写真作品。
山に囲まれた地域にある足助病院の中で、気軽に海の景色を楽しめるように制作した。

今年度新しく入ったメンバーは「えんがわ画廊」で作品の搬入出の作業をすることで、入院患者などの病院利用者の方や職員の方からその場で意見をいただくことができた。
また、病棟という病院内での生活スペースに入っていくことで、普段では感じることの難しい他者の痛みを意識するきっかけとなった。
メンバーたちがそこで感じたことと向き合いながら、この場所で自分には何ができるのかを真剣に考え、活動していってくれることを願う。