1月18日
作品「といかけメッセージ」搬入

2012年の活動報告

足助病院の院内各所(計8カ所)に松山由佳制作の作品「といかけメッセージ」を設置した

病院の廊下、壁、天井は清潔感はあるが、殺伐とした印象は拭えない。病院利用者にとって、苦痛や不安を抱える中で院内で過ごす時間の質が問われるのは当然のことだろう。松山も例外無く着目した点であり、そこから無味乾燥な院内の事物が(実際にはあり得ないことだが)利用者に語りかけてきたとしたら、というアイデアが生まれた。

院内の壁、花瓶、消火器、天井、窓などに吹き出し状のテキストを配置。他の表示や掲示物とは異なる質感で浮き上がって感じられ、利用者さんにむけてやさしく語りかけてくる、問いかけてくるというシーンを創出した。

なかでも窓に張り込まれたテキストは、普段は気に留めることもなく通り過ぎるが、陽の光が差し込むある決まった時間だけ廊下に影を落とし、通りがかる人々に語りかけてくるものもある。

新病院へと建て替えが進む足助病院。工事中の院内に空間と人とがゆるりと関わるきっかけが生まれている。