9月30日
コロコロスタンプで絵を描こう

2011年の活動報告

今回のワークショップは絵の具に触れることが苦手な子どもたちに配慮し、描画道具の操作感と支持体の感触を工夫した。そのことにより子どもたちの感性がより引き出されることをねらった。
参加した子どもたちは5名。やさしい美術プロジェクトメンバーとちよだ職員およびボランティアスタッフらで造形ワークショップを実施した。

「コロコロスタンプで絵を描こう」の通り、掃除用の柄のついたローラーに梱包用のエアキャップを巻きつけた描画道具を準備。絵の具の定着を考慮して布海苔や片栗粉を混ぜて粘度を出した。
支持体は色とりどりのフェルトを用意して床に配置。子どもたちは裸足で支持体の上を歩き回り、足裏から伝わる感触を楽しむ様子が見られた。

絵の具や水分のあるものに触れるのが苦手な子どもたちも「コロコロスタンプ」の操作感は新鮮だったようだ。あらかじめ溶いた絵の具にスタンプを浸し、床の上の支持体を縦横無尽に駆け抜けた。「コロコロスタンプ」によって子どもたちの走った軌跡が支持体に定着した。
支持体には透明シートを動物のかたちにカットし、マスキングしてあったので、最後に子どもたちとそのシートをはがすと、動物のシルエットが浮かび上がった。子どもたちにとっては定着されたイメージよりも身体を動かす充実感の方に心が動かされているように感じる。次回のワークショップでは思いっきり身体を動かし、ダイナミックな取り組みがのぞまれる。