9月6日-7日
ひかりはがき手渡し 七ヶ浜町・亘理町・女川町

2011年の活動報告

各ご家庭、幼稚園や中学校、画塾、そしてギャラリーのブース、ワークショップで制作された「ひかりはがき」。
被災した当地のこと、厳しい暮らしを余儀なくされている人々に向けて描かれた「ひかりはがき」を被災地にて手渡しした。

ひかりはがき 手渡し
手渡し場所:宮城県七ヶ浜町、亘理町、女川町/計3カ所
日程:9月6日(火)~7日(水)

七ヶ浜町
七ヶ浜町はやさしい美術プロジェクトが最初に支援に向かった場所であり、その後の表札プロジェクトなどを通じて交流を深めてきた場所だ。ボランティアの拠点となっているきずな館に行き、NPOレスキューストックヤードのスタッフと情報交換。その後、仮設住宅にて「ひかりはがき」を手渡した。顔見知りになった方もあり、「お、また、来たのか。」とにこやかに声をかけてくださる方もあった。

亘理町
亘理町の一番被害の大きかった海岸線を歩く。多くの人々の手によって瓦礫の撤去が進んでる。復興していく上で欠かせない事ではあるが、かえって失ったものの埋めようのない空白が街を覆っている。一見無事に見える家屋もほとんどがダメージを受けていて住める状態ではない。そんななか、なんとか自宅で暮らそうと掃除をしている方々に声をかけて「ひかりはがき」を手渡した。最初は遠慮がちにひかりはがきに目を通されていたが、思いに耽るように一枚一枚じっくりと鑑賞される姿が印象に残った。

女川町
壊滅的な被害を受けた地域を歩く。5階建ての建物の屋上まで津波が達しているようだ。巨大なコンクリートの建物が根こそぎ流され露に転がっている。多くの人の努力によって相当量の瓦礫が撤去されたのだろう。しかし、あまりにも津波の破壊力が強く、想像を絶する量の作業が追いつめるように発生し、そのたびに再生の推進力に抗して立ちはだかる。街が苦しみもだえているように感じた。
仮町役場に行き、情報を集める。総合体育館が避難所となっており、許可をいただいて、避難所内で「ひかりはがき」を手渡した。時間をかけて持参した「ひかりはがき」を全て目を通される方もいた。次第に「ひかりはがき」の周りに人が集まってきて、「ひかりはがき」を鑑賞しながら語らうひとときが生まれた。

被災地と一口に言っても、被害の状態や復興の状況も様々だ。今後はそれぞれの場所やおかれている状況に合わせた手渡しの方法について工夫を重ねていくことにする。