2月9日-10日
2月の一般公開/かんきつ祭 開催

2012年の活動報告

この日、大島での取り組み{つながりの家}が今年度11回目の一般公開を迎えた。
土日ともに寒いながらも天気に恵まれた公開日で、来場者は春を予感させる明るい日差しのなかを散策し、穏やかな瀬戸内海の風景を満喫していた。

「大島を味わう」をテーマにしたカフェ・シヨルでは、9日に冬の収穫祭「かんきつ祭」を開催。
大島の冬の恵みである柑橘類を収穫し、カフェのメニューとなる保存食を作る。2010年から毎年2月に行い、今回で4回目の開催となる。
今年は、大島の野菜名人である入所者の立ち会いのもと、やさしい美術とこえび隊、来場者、総勢11名で甘夏の実を収穫した。
一昨年から毎年続けて参加している顔ぶれも多く、木に上り慣れた手つきで甘夏をもいでいくと、あっというまにカゴが一杯になった。

午後はカフェ・シヨルにて、こえび隊とカフェスタッフで、収穫した甘夏を保存食に加工する作業を行った。
甘夏の皮の砂糖煮の下ごしらえで、皮と実に分けていると、店内は柑橘の香りに包まれた。
参加者には昨年収穫した甘夏で作られたジャムの入った紅茶やケーキがふるまわれ、和気あいあいとした雰囲気のなかワークショップは終了した。

毎月島内の方を対象に行っている、大島会館での出張カフェ「出張シヨル」は49名の入所者や職員の方々にご利用いただき、今年度一番の賑わいとなった。

また、15寮では3月20日に開幕する瀬戸内国際芸術祭2013にて公開される作品「海のこだま」の展示の要となる、和舟の設置が完了した。
この和舟は、かつて大島で入所者が使っていたものを船小屋から掘り出し展示したものである。
設置された舟を見た当時を知る入所者からは、舟にまつわる思い出がとめどなく語られた。

10日には、こえび隊を対象とした勉強会が開催された。
大島をベテランのこえび隊のガイドで巡ったのち、入所者自治会長、副会長よりお話をお聞きした。
ガイドツアーを担うこえび隊からは、今までのガイドのなかで実際に来場者から寄せられた疑問や質問に対し、どう答えていくべきかといった声もあがり、積極的な意見交換が行われた。