10月5日-11月4日
瀬戸内国際芸術祭 秋会期 開催

2013年の活動報告

この年、瀬戸内海に浮かぶ12の島と2つの港を舞台に瀬戸内国際芸術祭2013が開催された。
総計108日間の期間を春/夏/秋の3つの会期に分けて開催される今回の芸術祭で、最後のシーズンとなる秋会期が10月5日に開幕した。

やさしい美術プロジェクトは春・夏の会期に続いて{つながりの家}の取り組みを公開した。

秋会期には1,652名もの人が大島を訪れ、3つの会期で最も多い来場者数となった。

連日開催されたこえび隊によるガイドツアーにも、多くの来場者が参加し、深まる秋の景色を楽しみながら島内を巡る人々の姿が見られた。

かつて入所者が暮らしていた15寮全体を作品化した「海のこだま」、12寮の居住空間の一室をそのまま生かした「北海道書庫」「大島資料室」も引き続き公開され、作品を鑑賞する来場者に声をかける入所者との交流の場面もあった。


また、10月13日には芸術祭期間中最後となる「貯水池ガイドツアー」が開催された。

大島に多くの入所者が暮らしていた時代、その生活を支えた貯水池は、当時の暮らしを体感する事のできる数少ない遺構のひとつである。
芸術祭期間中に貯水池を訪れる最後の機会ということもあり、事前の予約はすでに定員一杯となり、当日の飛び入り参加もあった。
大島に高い関心を持つ参加者も多く、ガイドの言葉に熱心に耳を傾けていた。

10月27日には、「大島 あおぞら市」が開催された。
大島と高松を、ものづくりを通して結ぶ事を目的として2011年より始まったこのイベントは、マルシェ型の市場に地元香川のクリエイター、大島の陶芸クラブや七宝焼きクラブによる作品が並び、高松の喫茶店のお菓子やコーヒーなども楽しめる。
やさしい美術プロジェクトからは「カフェ・シヨル」も参加し、大島で採れた野菜や果物を使ったお菓子を出品した。

大島会館では、絵本作家でアーティストの田島征三氏とロバの音楽座によるコンサートが行われ、来場者と入所者が共に楽しむにぎやかな一日となった。

大島をあじわう!をテーマにした「カフェ・シヨル」にも連日多くの人々が訪れ、会期後半の週末は終日満席となる賑わいを見せた。

11月4日高松にて行われた閉会式には、入所者自治会長・副会長とともにやさしい美術プロジェクトも参加し、無事閉幕を迎えた。
瀬戸内国際芸術祭2013の期間中に大島を訪れた来場者は延べ、4,544名となった。