1月16-18日
妻有研修/第4回十日町病院研究会 開催

2009年の活動報告

より本格的な作品制作に向けた今回は研究会とやさしい家の整備、フィールドワークを目的として実施。三日間の滞在となった。

一日目は第四回十日町病院研究会を開催。4つの作品・企画の経過報告、3つの新たな作品・企画案の提案を行った。
プロジェクトメンバーは病院に向かう長い道中に浮かんだアイディアを描いたアイディアスケッチや実物の試作品を見せるなど着々と制作が進行している様子。病院職員からはそれら作品の素材や展示方法、それらの安全性、制作方法などについて様々な意見があがった。「この作品はどう患者さんに説明したら良いか」「この企画は今どの段階にあるのか」「この作品はその方法だと難しいが、この方法はどうか」「この試作の仮設置はこの病棟で行います」など研究会を重ねる度に病院職員の各作品・企画に対する姿勢と関心、病院職員とプロジェクト、病院職員同士の連携が高まっていくのを感じる。
研究会終了後は病棟へ展開する作品の仮設置や前回の研究会に引き続き展示希望のあったリハビリ室壁面の採寸を行う。

二日目は「大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ2009」期間中に病院と地域をつなぐ展示と滞在の拠点となる「やさしい家」の整備を行う。メンバーは空き家の家主立ち会いのもと、残された家具の搬送や掃除などを行った。
午後からは希望者のみで十日町博物館へ行き地域の文化やくらし、地域の自然環境などを取材。博物館見学に参加したメンバーは、写真やメモなどの記録を熱心に行い自身の作品を熟成させていた。また空き家に残ったメンバーは、雪をよける「雪囲い」の施された空き家でやさしい家での展示計画や活動展開について議論を巡らせる。
夕方には博物館見学を終えたメンバーが合流し、議論はさらに白熱したものとなった。

三日目は午前は空き家の撮影、午後は信濃川(松苧周辺)の散策とまつだい農舞台で開催中の展示を鑑賞した。独特の「時間」の流れを妻有を育む信濃川に感じながら、隣に沿う雪道をメンバーたちは踏みしめていた。