6月7日
企画「足助アサガオのお嫁入り」結婚式 開催

2009年の活動報告

「大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ2009」の活動拠点、十日町病院で展開する赤塚ベッキヰ(総合造形・卒業生)の企画作品「足助アサガオのお嫁入り」の結婚式が、同病院内で行われた。この企画は、プロジェクトが協働で活動展開している足助病院のリハビリテーション科で、利用者と作業療法士等が育ててきたアサガオの種と苗を「花嫁」として十日町病院に嫁がせるというもの。企画者が両院の仲人となり、昨年10月に十日町病院にお見合いを持ちかける。今年2月にお見合い、3月には結納を行い、実際に正式な「結婚」の段取りを踏んで行なわれた。
今回は、形として捉えることが難しい「アサガオ」と「病院」の結婚式となるため、両人の代理として新郎役に十日町病院 院長:塚田芳久氏、新婦役に足助病院 作業療法士:鈴木ゆき氏が勤めた。
本式では新婦:足助アサガオを持った鈴木氏を、新婦父役の足助病院 作業療法士:三橋俊高氏がエスコートし入場。新郎代理:塚田氏が結婚宣誓書を読み上げ両院の誓いを立てる。「人前式」の形式をとり、新郎新婦両院が「結婚証明書」へ署名。参列者も同様に両院の結婚を「立会人」となり証明する「承認書」に署名し、全ての署名が集まった後、司会者である作家本人が両院の結婚が正式に成立したことを宣言した。

第二部の披露宴では、足助アサガオのお披露目と人から人へ託され生長した足助アサガオのつながりを追体験してもらうため、新郎新婦代理が各参列席をまわり、参列者一人ひとりにアサガオの苗を手渡し、プランターに植えてもらう「プランターサービス」と称したセレモニーを執り行った。参列者は、笑みを浮かべながら、愛知県からやってきた花嫁をやさしく迎え入れた。

そして最後は新郎新婦代理から家族への挨拶を行ない、足助アサガオの気持ちを手紙で読み上げた新婦代理の鈴木氏の言葉で感動的に締めくくられた。
本式では、両院職員を含め、病院利用者や大地の芸術祭関係者など約50名が参列し、足助アサガオのお嫁入りを祝福した。参列者の手によって植えられた足助アサガオは現在、十日町病院正面玄関前の歩行者用スロープに設置され、妻として来院する病院利用者をあたたかく迎え入れている。

今後は、足助アサガオが元気な花を咲かせるよう、十日町病院と本プロジェクトで協力し合いながら生長を見守る。

やさしい美術プロジェクトは「大地の芸術祭」越後妻有アートトリエンナーレ2009に参加しています。参加の様子や詳細はこちらからご覧いただけます。
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