Nobuyuki Takahashi’s blog

大島 企画発表会

徹夜で企画書を仕上げる。一睡もしていないが、企画書が完成した喜びと緊張感で心はさえわたっている。
5:30 奥さんが起きてきて肉みそいためを作ってくれる。玄米にサラダ、早朝からがっつり食べる。
7:00 名古屋駅に着く。高松までの切符を買い、同行する井木と泉にわたす。
7:30 博多行きに乗り、岡山へ、9:34発のマリンライナーで高松まで。
高松で当日の夕食、翌日の朝食を買い込んでおく。
11:10 高松港の桟橋からせいしょう丸に乗り込む。私たちやさしい美術の3人に加えて、香川県庁の宮本さん、高松市の住谷さんと合流。そこで初めて聞いたが、香川県の人権啓発課の面々も企画発表会に同席されるとのこと、9:00の船で一足先に大島入りしているそうだ。
11:30 大島に着く。久しぶりの大島。インフルエンザの影響で約二ヶ月訪問を自粛していた。すでに自治会長の森さんや副会長の野村さん、懇意にさせていただいている脇林さんや山本さんら、入所者の皆さんには電話で連絡してあるが、皆さんお元気だろうか、お会いするのが楽しみだ。
面会人宿泊所に荷物を置き、職員食堂セイブで唐揚げ定食を食す。新しく住居棟センターを建設中で建築現場の職人さんも混じって食事している。食堂のおばちゃんはとっても忙しそう。
13:00 企画書を携えて自治会事務所の会議室に向かう。声がかけてあった入所者の皆さんは勢揃い。瀬戸内国際芸術祭に向けての「企画発表会」と銘打っていたので、今までの会議とは全く空気が違う。和やかさの中にあきらかに集中度がある、というか。
早速30分をかけて私から大島での活動計画を企画書に沿って説明申し上げる。これまで私たちが何度も大島に通い、入所者の皆さんから伺った話、取材した大島という存在をどのように捉え、そして芸術祭でどのように外に開いて行くか。それぞれの作品プランはこの大島を開いて行くという一連の動きに無理なく組み込まれたもので、なおかつ入所者の皆さんにとって適切で快適なものでなければならない。企画名は「つながりの家」。
説明の間、特に入所者の皆さんは食い入るように企画書に目を通し、集中して私の説明に耳を傾けている。私の気持ちにくもりは一点もなく、自信を持ってお話しさせていただいた。
企画説明のあと、活発な議論となる。入所者の皆さんはこの大島での今までの経験も含め、様々な想いを語られる。全員が一度に意見を言う場面もあり、一時騒然となる。何よりも、この「つながりの家」の企画内容に賛同し、協力をして行きたいという気持ちの顕われだろう、私は内心うれしさがこみ上げていた。
様々な検討事項はあるものの、自治会長の森さんからは「充分実現可能だ。」との言葉。瀬戸内国際芸術祭に絡めて直接自治会への問い合わせもあるが、今後は「大島青松園はやさしい美術プロジェクトで、行く。」という確認に至った。議論はなんと3時間も続いた。香川県、高松市の面々は16:30のまつかぜに乗り込み大島を後にする。
私は入所者の山本さん宅にお邪魔し、陶芸作品6点を選び、大地の芸術祭の関連で準備中の「やさしい家」に展示することを約束する。
面会人宿泊所で泉、井木と今日あったことを振り返り、これからのことを話し合う。福祉課で働く職員Aさんは青松園で毎日入所者の皆さんのお世話をしている立場から貴重な意見をいただく。本当にありがたい。
夕食時はさすがに昼の緊張感から解き放たれて、睡魔が襲ってくる。食べている実感が無いわりに、翌日食べる予定のパンまで食べてしまう。
お風呂に入り、11:00就寝。

大島には様々な草花がいつも咲いている

大島には様々な草花がいつも咲いている

山本さんの作品は大島の土を焼いたもの。

山本さんの作品は大島の土を焼いたもの。