Nobuyuki Takahashi’s blog

2008年 12月 7日のアーカイブ

妻有 新しい展開へ

2008年 12月 7日

12月5日(金)8:30春日井駅集合。暗く重い雲が西からやってくる。天気は崩れそうだ。今回の妻有行きはスタッフ、学生の総勢6名、現地では新潟県で就職した卒業生が合流する予定だ。
レンタカーに乗り込むとすぐに冷たい雨が降り始める。一人も予想していなかったが、この雨は現地まで続く。
長野県までの道中は紅葉を楽しんだ。新潟県にはいると、風景は錆色に転じる。枯れた風景はもう冬の入り口。雪が降る前のつかの間の色彩だ。
16:00十日町病院にて研究会開催。十日町病院の医師、看護師、事務職員、15名ほどと、十日町市職員、アートフロントギャラリーからも参加。前回プレゼンテーションした作品のより詳細にわたる検討、試作検討に入る。お互いの信頼のもとに様々な角度から議論する。私からは映像が病院とやさしい家(空き家樋口家の活用プログラム)が往復するプランイメージをプレゼンテーションする。特に病院サイドから出た意見として重要だったのは病院から映像が発信された場合にそこに映る個人のプライバシー、肖像権についてだ。実際の装置付けに近い状況を作って検討する必要がある。映像に限らなくても良い、発信はむしろ病院側からよりやさしい家からではないか、と私の考えも前に進んでいく。
18:30〜恒例の懇親会。いつもおいしい料理においしいお酒を私たちのために用意していてくれるので、今回は私たちからお返し。奥三河の「蓬莱泉」吟(ぎん)を持参する。足助病院での研究会の帰り道で学生とスタッフで買ってきた「蓬莱泉」(しぼりたて)も合わせて贈る。
米どころ、酒どころの新潟人もうならせる、「蓬莱泉」。奥三河の棚田で育んだ芳醇な味と妻有の棚田から生まれたすっきりとしたのどごし味の響宴。
午前1:00ほろ酔い気分で女性陣はホテルへ。私とリーダー川島はプロジェクターとPCを持って空き家「やさしい家」へ。映像をやさしい家の南側の窓に投影するテストをするためだ。想像以上に効果的だと確認。この南向きの窓は十日町病院病棟からも観ることができる。やさしい家からの発信の1つとなる予定だ。
翌日6日(土)9:00空き家「やさしい家」に着く。家主さんの樋口さんも立ち寄っていただき、荷物整理についていくつか指示をいただく。午前中にほぼ荷物整理は完了する。部屋の写真を丁寧に撮影し、今後のプランにつなげる。次回妻有に訪れた際には具体的にやさしい家の整備、展示の計画などに向けて準備を進める段階にはいる。
寒い中皆よくがんばった。女性陣が多い今回の空き家整備。重い荷物が多かったので「おい、男たちはどうした??」とか頭中でつっこみを入れながらの作業だ。
14:00温泉千年の湯に行く。露天風呂に入っていると地元の方に話しかけられる。私はなぜかどこに行っても年配の方からよく声をかけられる。名古屋から来た、芸術祭関連で、と話すとうれしそうに世間話に花を咲かせる。こういう交流からこの地域の空気を濃密に感じ取ることができる。来てみて初めて実感できることだ。
次回妻有に行くときは、雪の妻有だ。雪掘り(雪かき)も待っている。もう少し体力つけなきゃね。