Nobuyuki Takahashi’s blog

2009年 3月 1日のアーカイブ

いつもの日々

2009年 3月 1日

修羅場のプロジェクトルーム。いくつもの活動が同時並行で進む。

修羅場のプロジェクトルーム。いくつもの活動が同時並行で進む。

先週はいつものように忙しい日々。忙しいうちが花だ。3つも4つも重要な動きが同時進行している。おかげでブログを書く気力も時間もない。
そのいつもの日々の一日を紹介しよう。
2月27日。前日にシンポジウムの冊子入稿を済ませたが、一向に仕事が減らない。午前中は締め切りがとうに過ぎてしまっているコース授業の関連書類の作成の傍ら、発達センターちよだの来年度の活動計画書を作成。その間に学生の作品プラン、企画プランの相談を受け付ける。来週月曜日に搬入予定の小児科病棟モビールの制作の段取りを仕切り直し、立て直しをはかる。その横では当日開催予定のちよだでのワークショップの最終的な準備と打ち合わせ、校正カンプが来ている情報誌「ヤサビのイト」のデータチェックも同時に進行している。そのような事態ではプロジェクトルームは修羅場と化す。緊張感は必要だが、このような時こそぴりぴり感をやわらげる笑顔と挨拶が大事。どのような時も無視をしたり、いらいらした空気を放出するととたんにうまく仕事がまわらなくなる。このような空気の中、学生はたくましくなっていく。
13:00発達センターちよだワークショップチームが慌ただしくも元気にプロジェクトルームを出発。スタッフ井木が並外れたぼけトーク(失礼!)でチームを引っ張る。残った私と泉でモビール作成のポイントをじっくり打ち合わせる。
14:30モビールの設置方法に不安があるため、私は小牧市民病院へ。途中ホームセンターに寄り、取り付け金具等を購入する。
15:00小牧市民病院につき、総務課に顔を出す。年度末の折、皆さんいそがしそうだ。脚立を持って小児科病棟に行くと、研究会メンバーの看護師さんが迎えてくれる。空き部屋になっている病室の前の壁にモビールフレームを設置し、取り付け方を検討する。壁の下地が石膏ボードとコンクリートの場合がある。天井材へは固定不可能で、接着剤で取り付けると破損の恐れがある。なおかつ現状復帰できる方法と落下の危険性を回避できる方法を模索しなければならない。既設の設備に手を加える方法はやさしい美術の真骨頂。「設置欲」がふつふつと湧いてくる。
16:50設置方法の検討で時間が思いのほかかかり、小牧市民病院を出発するのが遅れてしまう。
17:40約束の時間を10分遅刻して発達センターちよだに着く。すでにワークショップが終わり、ワークショップ後の反省と検討のためミーティングをしているところだった。今回、毛糸を使ったワークショップにより子どもたちの新しい創造性の発見につながったようだ。ミーティングでの議論は白熱する。プロジェクトメンバーから子どもたちの様子の報告を受けて、ちよだの職員伊藤さんから「自閉症」や「発達」という側面から考察を深めて行く。とても意義深い時間が過ぎて行く。
私から発達センターちよだの来年度の活動計画について、提案する。スタッフ井木が事情によりスタッフを外れるため、その後継者を探して来たが、ディレクターである私の力不足でそれをつなげることができなかった。せっかく築いて来たちよだとの交流を絶やすのは、あまりにももったいない。GPの補助で活動できる恵まれた環境を活かすことも大切だ。そこで来年度は9月までを発達センターちよだでの活動を休止し、10月から新たに活動を始めることを提案させていただいた。子どもたちの存在がまず最初にあるべきだ。そのための活動でなければならない。その基盤、資金運営態勢を整えるのは私の仕事だ。発達センターちよだの職員伊藤さんは「続けてもらう意志が聞けてうれしい」とおっしゃった。私たちにとって身に余るありがたい言葉だ。
スタッフ井木からちよだでの活動を広く伝える展覧会「どんどん だんだん」展の企画提案を行なう。5月に開く予定の展覧会はすでに子どもたちの活き活きとした写真をプロに委ね、展示パネルとして加工の段階に入っている。会場もおさえた。やさしい美術と発達センターちよだとの協働プロジェクトの在り様をしっかりと伝え、展覧会タイトルの通り、広がり成長するポジティブパワー全開の展覧会にすることを誓う。
19:00発達センターちよだを離れ、大学へ。途中閉店間際のパン屋さんに寄り、しこたま買い占める。
19:45モビールフレーム製作の作業を続行していた泉とプロジェクトルームで合流。まずは腹ごしらえということで買い占めて来たパンに食らいつく。ほどなくして発達センターちよだチームがプロジェクトルームに帰ってくる。私たちがパンを食べる間、ちよだのワークショップに使った道具などを手際よく片付け、さらに情報誌「ヤサビのイト」編集部の学生たちは校正の最終チェックに入る。どこまでも慌ただしい。皆で買って来たパンを食べ、しばし談笑。こうしたひとときが本当に楽しい。現場から帰って来て興奮さめやらぬ状態で皆が話すひとことひとことがまぶしい。
20:00すぎ、モビールフレームの製作に入る。この時点で徹夜になること必至だったのだが、情報誌校正を終えたメンバー、ちよだ関連の片付けを終えたメンバーが「手伝いますよ」と名乗りをあげてくれる。皆、疲れているのに、申し訳ないと思いつつ甘えることにする。
そこからはすごい集中力。ひとつひとつの作業は私自身が実演して見せる。最終的な完成形を想像し、工程のどの部分に気を使わなければならないか、説明をする。
全員全く休みを取らずひたすら作業に没頭する。作業中、悲壮感はない。手は淀みなく動いているけど、口もよくすべる。やさしい美術内でなぜカップルが生まれないのかなど、興味深い?話題満載のトークが続く。(ここはオフレコ)
23:30すべての工程を終えて、モビールフレーム120体が完成する。驚異的な早さだ。手伝ってくれた皆、ありがとう!
本当にありがたい。土曜日、日曜日。たまった仕事をこなす。皆のおかげだ。