Nobuyuki Takahashi’s blog

2009年 5月 10日のアーカイブ

妻有アートトリエンナーレ展示準備1

2009年 5月 10日

春日井駅に向かう車窓から見た雲行き

春日井駅に向かう車窓から見た雲行き

5月8日 昨日の足助病院訪問会の疲れを少し残しながら、8:30春日井駅に集合する。残ったのは疲れだけでなく雨も。今回の新潟県妻有地域のツアーの目的は作品を展示する前の様々な準備を行なうためだ。願わくば晴れてほしいー。
9:00 一旦大学に寄り、工具類、機材、掃除道具などを積み込む。レンタカーの車高が少し落ちたかのように感じられる。荷物の総量だけでもかなりの重量になっている。
途中、雨に降られたり、雲間が見えたり、雨雲とのいたちごっこを繰り返しながら新潟入り。まずはいつものように松代農舞台へ空き家の鍵を借りに行く。
16:00 新潟県立十日町病院に到着。作業する学生、スタッフを降ろし、私はすぐ近くの空き家「やさしい家」に向かう。というのも、空き家の家主である樋口さんとお会いして、展示内容とあわせて建物に手を入れる箇所を確認しながら了解をいただくためだ。樋口さんは様々なお手伝い、お仕事でお忙しいようで、会う時間までは決めていなかったので、直接樋口さんの携帯に電話をする。
17:00すぎ 樋口さんに花の配達のついでに空き家の方へ立ち寄っていただく。空き家「やさしい家」は荷物整理、徹底した掃除で見違えるように快適な空間に変わった。樋口さんは住んでいた当時を思い出したかのようにそのことをとても喜んでくれている。どのような展示空間になるかを説明し、釘一本でも建物に手を加えるところがあれば、それをひとつひとつ確認しながら了解をとって行く。現在は空き家であっても、人が一生を送った家である。床のシミ、柱の傷、それぞれのディティールは人が生活を営んできた証なのだ。わたしたちはそのひとつひとつに尊厳を与え、そしてそっと手を入れさせていただく身なのである。樋口さんに「はい、けっこうですよ。」「はい、わかりました。」と丁寧に対応いただいた。
17:30 日が落ちて行く。樋口さんとの打ち合わせを終えて、十日町病院に走って行く。メンバー浅野はデイルームでひたすらスケッチに没頭。浅野はやさしい家に滞在して、地域の人々、病院にいる人々とコミュニケーションをとりながら絵画を制作して行く、進行形そのままを見せて行くユニークなプランだ。今日はその第一歩というわけである。

本日の食卓。皆おいしかったけど、平松の卵スープは絶品

本日の食卓。皆おいしかったけど、平松の卵スープは絶品

18:00 ホテル滞在の泉と平松をホテルまで送り、チェックイン。高橋、赤塚、浅野、新潟現地参加の清水の4人は空き家に宿泊する。チェックイン後すぐに十日町駅前のスーパーへ食材を仕入れに行く。スタッフ平松がさっくりと仕切ってくれ、今日の夕食は餃子とサラダ、卵スープをつくることになった。夕食をつくってくれている間に私と赤塚は明日の作業打ち合わせ。餃子は皆で包む。中には芸術的な包み方の餃子もある。餃子を焼くのは私が担当。火力のコントロールの不慣れで少し焦げ付いてしまう、が誰も文句もいわない。そう、起きるハプニングはそれはそれ。過程をすっかり楽しんでいる。
食後は明日の作業の打ち合わせをした後に、お酒をいただく。今日、十日町病院に顔を出したら、塚田院長から「お水だよ。」と一升瓶をわたされ、覗き込んでラベルを見ると「越の寒梅」。知らない人はいない銘酒である。院長の言う通り水のような舌あたりで美味。ついつい飲み過ぎてしまい、気がついたら爆睡。
2:30 就寝。
<つづく>