Nobuyuki Takahashi’s blog

2009年 8月 11日のアーカイブ

でんでんのどんどん

2009年 8月 11日

きもちのきのみの実施風景。ピントが背景に合ってしまっているけれど。

きもちのきのみの実施風景。ピントが背景に合ってしまっているけれど。

やさしい美術プロジェクトの大地の芸術祭関連限定で関わって来たデザイングループ「でんでん」。その活躍は私の想像を越えた。もともと、やさしい美術プロジェクトはアートとデザインの分野が相互に連携する場面が多い集団だ。そうしたことから、大地の芸術祭というお祭りで期間限定で燃焼する取組みにデザインの試みが融合することを私は以前から望んでいた。そこへ、彼ら、彼女らはやってきた。
まずもって、でんでんのメンバーはモチベーションが高い。どちらかというと、情念的なものではなく、仕事をする人間がより高いハードルの仕事をこなしていくような職業意識が働いているように思う。要は仕事師なのだ。そこがデザイナーらしくて良い。個別に打ち合わせて行く時に、それぞれのモチベーションを高めるための激励に近いアドバイスは必要なく、仕事の内容と作業の質を見極めるアドバイスにエネルギーを注ぐことができた。
でんでんのチームワークは安定している。くずれない。それはまずギブアンドテイクができているからだろう。仲間への要請が強いワークショップやイベントを企画した者はそれを返して行くエネルギーもまた必要だ。これはなかなか社会に出た人でも徹底することが難しい。それぞれの事情を主張し続けてしまうか、子どものようにわがままを言って仲間に依存してしまうケースが多々ある。
でんでんは楽しんでいる。作品鑑賞のためのルートを立てるのに夜中の3時すぎまで真剣に検討するなんてすごすぎる。「楽しもう」としているエネルギーがとても心地よく伝わってくる。
今回の十日町病院の取組みと空き家活用プログラム「やさしい家」の連携で、まちがいなくでんでんは起爆剤になったと私は思う。
でんでんの岡村、水野、工藤が帰る。数えればオープンから19日間。よく活動を支えてくれた。清々しい笑顔で帰って行く3人。リーダー川島が、寂しいのと感謝の気持ちでまたして涙する。

作品の撮影中にとびこんできた

作品の撮影中にとびこんできた