Nobuyuki Takahashi’s blog

2009年 8月 12日のアーカイブ

妻有 近くに居るということ

2009年 8月 12日

一心不乱に凸凹昆虫を採集する来場者

一心不乱に凸凹昆虫を採集する来場者

やさしい家の南側窓からは十日町病院の病棟が見える。私は毎日その風景を眺める。離れて通うことから一転して大地の芸術祭期間中は傍らに居る、ということだ。
病院には毎日メンバーの誰かが行っている。6:00のアサガオの水やりは日照りの日には昼と夕方も行く。作品のメンテナンスに行く。きもちのきのみや招待状の配布で行く。患者さんと毎日コミュニケーションをとりながらスケッチを繰り返す者もいる。河合正嗣さん制作の肖像画を携えて病院に向かう姿は毎日見ていても気持ちが洗われる。院内で展示している映像機器の電源の管理もすべて私たちの手で行っている。ヒンメリワークショップでは半日院内で作業する。
経営課の井沢さんがやさしい家に来る。近いとはいえ、病院側からやさしい家に人が来てもらえるととてもうれしい。ご家族が入院されている方が、でんでん栗田制作のフィギュアに差し込んであるカードを見て、やさしい家来てくれた。やさしい美術が制作した広報ツールややさしい家に人を招くしくみが効果を示し始めている。
作品のトラブルがあれば連絡網どおりにすぐ私たちに連絡が来る。即対応が必要な場合は走って院内に向かう。
近くにいることで、これほどまでに可能性が広がるとは。
やさしい家はハブになりつつある。